「勝っている投手を当てていくのは妥当」巨人・阿部監督が打倒・広島全力ローテ １２勝「サンデー菅野」投入も

新大阪駅に到着した阿部慎之助監督（カメラ・相川　和寛）

　巨人・阿部慎之助監督（４５）が２９日、優勝を争う広島との直接対決に全精力を注ぎ込む考えを明かした。広島が中日に敗れたため、先月３１日以来、２９日ぶりに首位に浮上。だが９月には今季１勝４敗２分けと大きく負け越している鬼門・マツダで、直接対決を６試合残している。「直接でいかに勝つか、それしかない。去年の今頃はＣＳに行けるか、行けないかやっていたんだから。みんなが頑張ってこの位置にいるし、優勝争いできているわけだから」と４年ぶりのリーグ奪還へ覚悟を示した。

　そのためにローテも再考する。台風の影響で日程がずれることも想定されるが、３０日の阪神戦に先発予定の戸郷については「（中止になった場合は）スライドするかもしれない」と翌３１日の登板を示唆。中止となった２９日のヤクルト戦で先発予定だったメンデスについては「来週の日曜日（９月８日）に持ってくるかもしれない。（菅野）智之をずらしたりするらしいから」と話した。

　両リーグトップの１２勝を挙げている菅野は、５月２６日の阪神戦（甲子園）から日曜で固定し、勝ち星を重ねてきた。来月１０日からの広島３連戦では、菅野を含め勝てる投手をぶつけることを検討している。「勝っている投手を阪神と広島に当てていくのは妥当だと思う。中５日も選択肢になってくる。やることやって、というのが一番いいと思う」と最善を尽くすつもりだ。

　中継ぎ陣の３連投も解禁する。ここまでは疲労を考慮し、原則２連投までとしてきた。「９月には３連投を解禁しよう、と言ってたから。その時は俺がバッテリーミーティングに出て、ピッチャーにお願いするよ。なるべくはないようにしたいんだけど、勝てる試合は勝ちたいからさ」。１４戦連続無失点中の守護神・大勢をはじめ、強力なブルペン陣の力を駆使する。

　この日は台風１０号の影響でヤクルト戦（神宮）が中止となり、阪神３連戦に向け大阪入り。広島との決戦を迎えるためにも、まずは甲子園での勝ち越しを目指す。「明日（３０日）も、あさっても雨の可能性あるから、中継ぎ陣はちゃんと充電してね。そこからの試合に全開で行ってほしいなと思います」。直接対決を制し、セ界の頂点に立つ。（井上　信太郎）