怪力の２４歳が女子プロゴルファーの姉の誕生日に自己最少タイ「６３」で暫定首位

河本力

◆男子プロゴルフツアー　フジサンケイクラシック　第１日（２９日、山梨・富士桜ＣＣ＝７４２４ヤード、パー７０）

　降雨によるコースコンディション不良のためサスペンデッドとなり、１３組３８人が競技を終えられなかった。通算２勝の河本力（２４）＝大和証券＝が８バーディー、１ボギーでツアー自己最少に並ぶ「６３」をマークして暫定首位につけた。この日は女子プロゴルファーの姉・結（リコー、同左）の２６歳の誕生日。３週前に５年ぶりの復活勝利を挙げた姉から刺激をもらった弟が、２年ぶりの優勝を目指す。

　姉に続き、河本が２年ぶりの復活Ｖへ最高のスタートを切った。距離が長く、ラフも深い難コースをツアー自己最多に並ぶ８バーディーで攻略。持ち前のツアー屈指の飛距離に加え、グリーン上もさえ渡った。８番で５メートルを沈めて伸ばすなど２５パット。「目標としていた２アンダーを大きくクリアできて満足」とうなずいた。

　復調のきっかけは３週前。６、７月は３試合連続予選落ちと苦しみ、横浜ミナトチャンピオンシップで宮里優作（４４）に練習ラウンドをお願いし「（ショットに定評のある）優作さんのゴルフを見て良くなった」と好ショットのイメージを取り戻した。この日はその優作と同組でプレーし、ともに好発進を決めた。

　今月、毎年オフの合宿をともにしている姉・結が５年ぶりに女子ツアーで優勝。河本はこの日朝、「おめでとう」と姉に誕生日祝いの連絡を入れてコースに出た。今週、姉は弟の応援に訪れる予定だといい、怪力の弟は自慢の飛距離を武器に目前で３勝目をプレゼントする。（富張　萌黄）