井上尚弥「自分相手に１０キロ戻したらボクシングできないぞ」１０キロ以上増量経験あるドヘニーに警告

握手する井上尚弥（左）とＴＪ・ドヘニー（カメラ・岡野　将大）

◆プロボクシング　▽ＷＢＡ、ＷＢＣ、ＩＢＦ、ＷＢＯ世界スーパーバンタム級（５５・３キロ以下）タイトルマッチ１２回戦　統一王者・井上尚弥―ＷＢＯ同級２位ＴＪ・ドヘニー　▽ＷＢＯ世界バンタム級（５３・５キロ以下）タイトルマッチ１２回戦　王者・武居由樹―同級１位・比嘉大吾（９月３日、東京・有明アリーナ）

　世界４団体スーパーバンタム級統一王者・井上尚弥（大橋）とＷＢＯ同級２位、ＷＢＡ６位、ＷＢＣとＩＢＦ７位のＴＪ・ドヘニー（アイルランド）が２日、横浜市内で前日計量を行った。尚弥は５５・３キロのリミットいっぱいでパス。対するドヘニーは５５・１キロと２００グラムアンダーでクリアした。

　尚弥は「仕上がりはバッチリです。スーパーバンタム級は４回目ですけど、かなりうまくきていると思う」と万全の状態であることを強調した。”過去イチ”の体を作り上げてきたことに「数年後にフェザー級を見据えるのであれば、やっぱりまだまだやらなきゃいけないことっていうのは、あると思う」と先を見据える。

　「新しいことを取り入れながら。手探りですけど、進めていかないと現状維持で止まってしまう。そうならないためにも、何かをやっぱ変えるべきだと思う。そういった意味でも、今そういうところを自分の中で考えながらやってます」とした。

　過去には当日計量で１２・６キロ体重を戻したこともあるドヘニーが何キロ戻して試合に臨むかが注目される。尚弥は相手の体を見て「だいぶ水抜いたなって感じですよね。だからこそ１０キロぐらい戻るようなリカバリーがあると思う」。水抜きと呼ばれる一気に水分を抜くやり方で体重を落とすため、水分と食事を大量に摂取することで体重の戻りが多くなると分析した。そのうえで「自分相手に１０キロ以上戻したらボクシングできないぞっていうとこ見せてやる。この階級制のあるボクシングっていうものは体重があればいいだけではないですよね。そういうところも含めて、明日はボクシングを見せていきたい」とスピードや技術で圧倒することを誓った。

　戦績は３１歳の尚弥が２７戦全勝（２４ＫＯ）、３７歳のドヘニーが２６勝（２０ＫＯ）４敗。試合はＬｅｍｉｎｏで無料生配信される。