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宝塚宙組トップスター・芹香斗亜が退団 昨年9月娘役・Aさん転落死「直接関係があることではない」と説明

スポーツ報知 / 2024年9月4日 6時0分

退団会見に出席した芹香斗亜(カメラ・渡辺 了文)

 来年4月27日付で宝塚歌劇を卒業することになった宙組トップスター・芹香斗亜(せりか・とあ)が3日、大阪市内で退団会見を行った。宙組は昨年9月30日に入団7年目の娘役・Aさんが転落死し、上級生のパワハラなどが起因だったと社会問題化。Aさんの一周忌が近づく中でのサヨナラ発表となったが、昨年6月のトップ就任時から「大劇場3作品でゴールと決めていた」とし、退団と一連の問題は「直接関係があることではない」と説明した。

 トップスター退団会見の定番の白いスーツ姿で、明るく会見に臨んだ芹香の表情に一瞬、緊張が走った。一緒に登壇した村上浩爾理事長(57)が「退団を決めた経緯や思い以外の質問にはお答えしかねます」と報道陣をけん制して始まったが、最初の質問は「昨年、組子(=宙組劇団員)が亡くなったことが影響を与えたのか。亡くなった女性への思いは?」だった。

 進行役の歌劇団側は「(質問内容は)退団とは直接関係ございませんので」と拒絶。芹香は「(退団は)ある学年を超えると並行して考えておりました。芸の道はゴールが明確にないので、トップスターに就任しました時に、本公演(大劇場作)を3作品と決めました」と続けた。

 しかし終盤、Aさんの死去と退団の関連性について「お答えになってない」と追撃の質問が飛び、芹香は歌劇団側と顔を合わせた後に「3作で(退団と)心に決めていたので、直接関係があることではない」とだけ答えた。

 歌劇団と親会社の阪急電鉄は今年3月、Aさんに対する宙組の上級生からのパワーハラスメントを認め、遺族に謝罪し、合意書を締結した。村上理事長は今年7月の取材で、退団者以外でAさんにパワハラ行為をした宙組生すべてが遺族側に謝罪文を提出したと明かしていた。

 遺族側が非難した対象者もまだ在籍している宙組の仲間には、先月25日に東京千秋楽を迎えた特別公演終了後、LINEで退団を伝達。相手役のトップ娘役・春乃さくらだけには、同公演中に直接伝えたという。「反応は…彼女の許可を取っていないので」と苦笑いして明かさなかった。

 2007年の入団から18年。「非常にエキサイティングな宝塚生活でした」と振り返った芹香。残される宙組生には「みんな健康で心から幸せになってほしい」と願いを込め、会見場を後にした。(筒井 政也)

 〇…村上理事長は会見冒頭にあいさつ。芹香について「コロナ禍のような大変な時期にも前向きに芸事に取り組み、幾多の困難を乗り越え、トップスターに就任し、重責を果たしてくれました」と卒業を惜しんだが、「幾多の困難」の具体的な内容は説明せず、Aさんの死には触れなかった。追悼発言がこれまでないことには、7月に「ご遺族がいらっしゃらない場で弔意を示すのはどうなんだろう」と話しており、一周忌行事などもしないと明言している。

 【宙組これまでの経緯】

 ▼23年2月 Aさんが21年8月に上級生からヘアアイロンを額に押し付けられ、やけどを負ったと一部週刊誌が報道。歌劇団は「事実無根」。

 ▼同9月30日 Aさんが転落死。前日29日の宝塚大劇場公演初日には出演していた。

 ▼同10月1日 宙組が活動を休止。

 ▼同11月 歌劇団側は長時間労働は認めたが、外部弁護士らの調査の報告書で「いじめやパワハラは確認できなかった」。

 ▼同12月 Aさんの遺族代理人が歌劇団から求められたパワハラの「証拠」としてAさんが生前に母親に被害を訴えたLINEのメッセージを公表。

 ▼今年1月 歌劇団の親会社「阪急阪神ホールディングス」が、歌劇団関係者らの一部のパワハラを認め、遺族側に謝罪する意向を固める。

 ▼同3月28日 歌劇団側がAさんの遺族側に謝罪して遺族側と合意書を締結したと発表。

 ▼同5月21日 Aさんの実妹が歌劇団を退団。

 ▼同6月20日 宙組がショーのみの特別公演で約8か月半ぶりに再始動。東京公演は8月25日に千秋楽を迎えた。

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