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9回モンテス同点弾に阿部監督が感情爆発ガッツ 延長負けも「大きな収穫」

スポーツ報知 / 2024年9月4日 5時0分

9回2死二、三塁、モンテス〈39〉が同点となる3ランを放ち、喜ぶ阿部監督(中央)に迎えられた(カメラ・渡辺 了文)

◆JERA セ・リーグ 巨人3―4ヤクルト=延長10回=(3日・京セラドーム大阪)

 巨人が最下位のヤクルト相手に痛い星を落とした。3点を追う9回、1軍に昇格した秋広優人内野手(21)の四球をきっかけにココ・モンテス内野手(27)が来日1号3ラン。起死回生の同点アーチで延長戦に持ち込んだが、10回に守護神の大勢投手(25)が15試合ぶりに失点し、競り負けた。首位の広島も敗れ、ゲーム差は0・5のまま。阿部慎之助監督(45)は9回の粘りに触れ、「大きな収穫として明日につなげてもらいたい」と前を向いた。

 劇的なミラクル同点弾の歓喜もつかの間だった。最高のムードで延長戦に入った直後、厳しい現実が待っていた。3―3の10回、大勢が2死三塁から並木に決勝の中前適時打を許して惜敗。阿部監督は「そういう時もあるよ」と15試合ぶりに失点した守護神を責めなかった。「あそこまで持ってこられたというのは大きな収穫として明日につなげてもらいたい」と攻撃陣の粘りを前向きにとらえた。

 「大きな収穫」は土壇場の9回。3点を追う9回1死、2か月ぶり1軍昇格の代打・秋広が6球連続ファウルなど12球粘って小沢から四球をもぎ取った。続く丸が二塁打。場内の大歓声に奇跡の予感が漂い始める。浅野が浅い右飛に倒れた後、モンテスが左中間へ来日1号の同点3ランを放った。「よく追いついたね」と指揮官。完封負け目前、起死回生の一発に、阿部監督はベンチで笑顔で強く手をたたき、跳びはねるように両手で派手にガッツポーズした。

 0・5差で追う首位・広島がDeNAに敗れただけに、最下位・ヤクルト相手の敗戦は痛い。それでも土壇場で見せた全員の執念は間違いなく今後への希望の光だ。以前、阿部監督は前回日本一に輝いた12年のチームについて「終盤に何かあるんじゃないかって、みんなが思っていた。2、3点負けていても『これあるぞ』って。熱かった」と話していた。今のチームもまた、誰一人として諦める選手はいない。一致団結して逆境を押し返す熱量があることを9回の3得点で示した。

 2点ビハインドの8回には「勝利の方程式」のケラーを投入。“何がなんでも勝つんだ”というメッセージを起用に込めた。「それはそうですよね。勝ちパターンをつぎ込んでいるわけですから」。2死一、二塁から山田の三ゴロを岡本和が一塁悪送球、適時失策で3点目を失った。できるプレーを確実に積み重ねることが阿部野球の原点。攻撃面では6回1死三塁を生かせず、ヤフーレに6回無失点の好投を許した。8回無死一、二塁でも無得点に終わるなど10残塁。攻守で反省点も残った。

 試合後はチーム全員が気持ちを切り替えてバスに乗り込んだ。9回にモンテスの同点3ランが生まれた時の阿部監督の満面の笑み、ベンチの盛り上がり。7か月前の2月、春季キャンプ限定で掲げたキャッチフレーズ「笑うアベには福来たる~新風の先に笑顔のSeptember~」を連想させる一幕だった。勝負の9月に入り、残り23試合。熱い思いが力になる。(片岡 優帆)

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