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伊東純也が7か月守ってくれた森保監督に感謝の代表復帰…招集外でも「毎回連絡くれていたし自分も納得していた」

スポーツ報知 / 2024年9月4日 5時45分

ボール回しをする伊東純也(カメラ・中島 傑)

 サッカー日本代表が3日、26年北中米W杯アジア最終予選の中国戦(5日・埼玉)、バーレーン戦(10日・バーレーン)に向け、埼玉県内で合宿2日目を行った。FW伊東純也(31)は、今年2月のアジア杯中に週刊誌で報じられた準強制性交致傷の疑いが不起訴処分となり、約7か月ぶりに復帰して代表に合流。チームを離れていた間も、対話を続けてきた森保一監督(56)、チームメートへの感謝をプレーで表現することを誓った。

 少しはにかんだような笑顔で、伊東は帰ってきた。無念の途中離脱となった今年2月のアジア杯から約7か月。代表のエンブレムが刻まれた練習着に袖を通し、冒頭15分の練習公開では、チームメートとリラックスした表情も見せた。「本当に(復帰は)うれしいですし、チームに貢献したい気持ちです」。22年カタールW杯に向かうアジア最終予選では、4試合連続得点でW杯出場権獲得に貢献したスピードスターが、再びチームに加わった。

 アジア杯開催中の週刊誌報道により、準強制性交致傷の疑いが浮上し、大会中にチームを離れた。代理人弁護士を通じ「事実無根だ」と訴えたが、その後も係争中は代表招集されない時期が続いた。現在31歳。決して無限ではない選手寿命の中で、大切な日本代表としての時間を奪われた。森保監督は、伊東を招集外とした今年3月の2次予選時に「彼を守るため」と説明。代表で注目を集めることで本人、チーム、家族にも影響が出る可能性を考慮し、招集を見送ってきた。

 3、6月と代表には呼ばれなかった。その間も実は森保監督からの連絡は続いていた。「毎回、今回は守るために入らない、という連絡はくれていましたし、自分も納得していた」と伊東。指揮官が本人に伝えた選出外の理由は、メディアに発信していたものと同じ説明。しかしその口調は「深刻な感じではなかったです。元気? みたいな感じで始まって」。以前と変わらぬ声に、焦る思いは自然と和らいだ。

 代表から離れていた間も、所属のSランスでは好調を維持し、代表合流前のレンヌ戦(1日)で今季初ゴール。不起訴が決まり「ほっとしました。こういう区切りが付かないと色々難しい部分があるので。今は最終予選なので、チームのために貢献するしかない」。復帰を待ち続けてくれた仲間たちを8大会連続のW杯に導くことが、何よりの恩返しになる。(金川 誉)

 ◆伊東の22年カタールW杯アジア最終予選の4戦連発 日本は初戦のホーム・オマーン戦、第3戦のアウェー・サウジアラビア戦で敗れ、森保監督解任の危機に。第4戦のオーストラリア戦で勝利すると、次戦でチームを波に乗せたのが伊東だった。第5戦のベトナム戦から、オマーン戦、中国戦、サウジアラビア戦と4戦連続ゴールで5連勝。中でもホーム・サウジアラビア戦(2〇0)では右サイドを切り裂いて南野の先制ゴールをアシストし、後半5分には強烈なミドルシュートで突き放した。アジア最終予選での4戦連発は16年の原口元気に並び、歴代最多となった。

 ◆伊東の性加害疑惑を巡る動き

 ▽1月31日 昨年6月に大阪市内のホテルで伊東が女性の同意を得ないまま性行為に及んだとして、女性2人が大阪府警に刑事告訴したと「デイリー新潮」が報じる。大阪府警が女性の刑事告訴を受理。

 ▽2月1日 伊東の代理人弁護士が、性加害はなかったとして、虚偽告訴容疑の告訴状を大阪府警に提出し、受理される。

 ▽2日 田嶋幸三会長(当時)が伊東のアジア杯からの離脱を発表。

 ▽11日 Sランスで公式戦に出場。

 ▽3月14日 W杯2次予選メンバー発表で招集外に。森保一監督は「彼を守るため」と発言。

 ▽5月24日 6月開催のW杯2次予選もメンバーから外れる。

 ▽7月2日 大阪府警が伊東を準強制性交致傷の疑いで、女性2人を虚偽告訴容疑で大阪地検に書類送検。

 ▽8月9日 大阪地検が伊東と女性2人を嫌疑不十分で不起訴処分に。地検は「必要な捜査をしたが、いずれも起訴するに足りる証拠を収集することができなかった」とした。

 ▽29日 最終予選でメンバー入り。約7か月ぶりに代表復帰。

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