ＭＢＳテレビ「ゼニガメ」の遺品買い取り密着企画は「事実と異なる内容」と謝罪…仕込み、やらせは否定

毎日放送

　毎日放送（大阪市）は４日、ＭＢＳテレビで７月１７日に放送されたバラエテー番組「ゼニガメ」（水曜・後８時＝月１回放送）で事実と異なる内容を放送した件について、調査結果を発表した。

　問題の放送では、買い取り会社に密着するロケＶＴＲを紹介。古い家屋で遺品整理を行い、買い取りを行った際、古い金庫の中から金のインゴットが見つかったが、実際は、それらは当該の家屋に元々あったものではない可能性が浮上した。調査のため、８月１４日分の放送は延期していた。

　当該買い取り業者社長にヒアリングした結果、金庫と金のインゴットは、社長の指示により事前に準備されたものだったことが明らかになった。

　また、昨年１１月２９日、今年５月８日にした土地建物を現金で買い取る内容も、調査の結果、２回とも当該土地建物は当該買い取り業者がロケ以前に買い取っていたもので、実際には売買はロケ当日には行われておらず、「依頼者」として登場した人物も、買い取り業者が事前に依頼していたことが分かった。

　問題の３放送分とも、制作スタッフが買い取り業者による事前準備に関わっていたり、認識していたことを示すものはなかったとしており、仕込み、やらせは否定した。

　毎日放送は「事実と異なる内容を放送したことを改めて深くおわびいたします。取材先で事実と異なる事前準備がなされていたことは誠に遺憾（いかん）なことではありますが、それに気づけなかったことを重く受け止め、新たな再発防止策を講じることといたしました。改めて取材時の事実確認徹底を心掛け、皆様に信頼される放送局であるよう努めてまいります」と謝罪のコメントを発表した。

　なお、「ゼニガメ」は今月１８日から放送再開を予定しているという。