尾上右近＆尾上眞秀の「連獅子」に拍手鳴りやまず ２日間の右近の自主公演が東京で開幕

「連獅子」での尾上右近（左）と尾上眞秀（撮影・田口真佐美）

　歌舞伎俳優・尾上右近（３２）と女優・寺島しのぶ（５１）の長男・尾上眞秀（まほろ、１１）が４日、東京・浅草公会堂で始まった右近の自主公演「第八回　研の會」（５日まで）の「連獅子」で共演した。

　ともに音羽屋の２人は舞踊の大作で親子役。右近は踊りだけでなく、表情の豊かさでも親の愛情の深さを表現。眞秀はこれほどの大役は初めてながら、動きの中にスピードやキレを感じさせる力強さも。終始、堂々としており、舞台度胸を感じさせた。２人は毛振りの場面でも呼吸の合ったところを見せ、拍手がしばらく鳴りやまなかった。

　右近は「先人に一歩でも近づくためにも、受けた恩を返すためにも、骨身を削ってやっていきたい」などとあいさつ。眞秀の祖母で女優・富司純子とともに客席で見守った寺島は「大阪公演（国立文楽劇場）より劇場が広くなったこともあり、眞秀は動きにまだ固さがあるように思いましたね」とちょっと辛口だった。この２人は東京・歌舞伎座「錦秋十月大歌舞伎」（２～２６日）の「音菊曽我彩（おとにきくそがのいろどり）」でも共演する。