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【U-18】甲子園決勝翌々日に40度の高熱 関東第一の準Vエースが復活の1回3K「恩返ししたかった」

スポーツ報知 / 2024年9月5日 7時0分

フィリピン戦で2番手救援した高校日本代表・坂井遼(カメラ・加藤弘士)

◆第13回BFA U18アジア選手権▽1次リーグB組 日本13―0フィリピン=5回コールド=(4日・楽天桃園野球場)

 【桃園(台湾)4日=加藤弘士】1次リーグB組の高校日本代表は、フィリピンに13-0の5回コールドで快勝し、開幕3連勝。B組首位で、6日から始まる2次リーグへ駒を進めた。今夏の甲子園で準優勝の原動力となった関東第一のプロ注目エース・坂井遼(はる、3年)が40度の高熱から復活。2番手救援で1イニングを3奪三振の力投を見せた。日本は3投手の継投で、無安打無得点に封じた。

 マウンド上で笑みがこぼれた。坂井はJAPANのユニホームに袖を通し、投げられる喜びに全身が満ちあふれていた。3回から2番手登板。2死一塁。最速144キロの直球で3球三振斬り。1四球は与えたが、1イニングを3奪三振で役割を全うした。ベンチのハイタッチが心地よかった。

 「緊張しました。投げるのが待ち遠しかった。不安は正直ありました。焦らず我慢しながら。ずっと迷惑を掛けていたので、いい投球をして恩返ししたかった」

 この日のストレートの最速は146キロ。ベンチからは「あと4キロ!」との声も飛んだ。誰もが坂井をマウンドに立たせたかった。だからいつも以上に盛り上がった。

 甲子園決勝の翌々日となる8月25日、夏風邪に襲われた。激闘の疲労が出た。「寝てて、ちょっと高いなと思って…40度で。記録を更新しました」

 喉痛で食欲も落ち、体重も4キロ落ちた。チームドクターらスタッフが必死の看病をしてくれた。「万全で投げることができました」。感謝の思いを込めた18球だった。

 これで日本は1次リーグで3戦全勝。投手陣はわずか1失点しか許していない。だが6日の相手は強敵・台湾。一気に投打のレベルが上がる。「自分は甲子園で優勝できなかったので、今大会で優勝したい」と坂井。もう不安はない。アジアの頂点へ、全力で右腕を振る。

 ◆坂井 遼(さかい・はる)2006年5月8日、千葉・富里市生まれ。18歳。小学5年から富里リトルスターズで野球を始め、富里中では江戸川南ボーイズでプレー。関東第一では1年秋からベンチ入り。最速151キロ。50メートル6秒5、遠投115メートル。趣味けん玉。好きな言葉は「ありがとう」。178センチ、78キロ。右投右打。

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