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右サイドで常識覆す「禁断の共存」サッカー日本代表、大勝導いた久保&堂安の左利きコンビが生んだ新たな可能性

スポーツ報知 / 2024年9月7日 5時0分

久保建英(左)と堂安律

 8大会連続W杯出場を目指すサッカー日本代表(FIFAランク18位)は、5日に対戦した中国代表(同87位)に7―0で大勝し、最終予選では3大会ぶりの白星発進を果たした。日本のW杯最終予選では最多7得点の中で、右ウィングバックのMF堂安律(26)=フライブルク=と、右シャドーのMF久保建英(23)=Rソシエダード=の左利きコンビが躍動。右サイドに左利きの2人が並ぶという禁断の組み合わせが生む新たな可能性を、金川誉記者が「読み解く」。

  * * *

 日本では全人口の約10%ほどしかいないと言われる左利き。希少なレフティーが並んだ森保ジャパンの右サイドは、異彩を放っていた。連係は変幻自在。前半11分、久保が右サイドから左足でクロスを上げると、ゴール正面からヘディングで合わせたのは堂安。決定機はGKに防がれたが、このプレーで獲得したCKからMF遠藤の先制点が生まれた。

 堂安はともにプレーする利点を「感じ合える部分がある。タケ(久保)とは長い時間プレーしているので。彼のやりたいことは分かる」と語る。本来は我が強い2人が「タケは好きに動いて良さが出る。自分は周りを見ながら、意外と気を使える選手なので」(堂安)、「堂安選手を一人にしないことを意識していました」(久保)と互いに言うあたりも興味深い。互いを見て、良さを引き出した結果、前の久保がサイドに開いてリズムを作り、後ろの堂安が中央でシュートを狙う。相手にとって予測しづらいパターンが増加していた。

 左利きを右サイドに並べる例は極めて少ない。敵陣深く切り込んでのクロスは、左足では送りづらく、タッチライン際の守備では、左足を伸ばすと相手に背中を向ける格好になる。カットインからシュートを狙える利点はあるが、デメリットも考慮して、監督は起用を避ける。ただ昨季、フライブルクで堂安が右WBを務めたことをきっかけに、森保監督は今年6月のW杯アジア2次予選・シリア戦から採用し、ポジションを争うライバルだった2人が右サイドで共存する形が生まれた。

 MF三笘の単騎ドリブル突破が目立つ左サイドとは違い、2人が生み出すハーモニーが武器となりつつある右サイド。相手が守備を固めてくることが予想されるアジアの戦いでは、変幻自在さに加え、左右非対称の攻撃パターンが得点力増につながる可能性は十分だ。スピードスターのMF伊東も戻ってきた日本代表のサイド攻撃が、さらに厚みを増したことは間違いない。(金川 誉)

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