パリ五輪柔道で物議の“〇〇確定ガチャ”再び？ 五輪３連覇・野村忠宏氏の柔道教室で会場沸く

野村忠宏氏の柔道教室に登場したデジタルルーレット

　柔道男子６０キロ級で五輪３連覇の野村忠宏さんが主催する柔道教室「野村道場」が７日、横浜武道館で行われた。第１０回を記念し、男子８１キロ級で五輪連覇の永瀬貴規（旭化成）、女子４８キロ級の角田夏実（ＳＢＣ湘南美容クリニック）、カナダ代表で女子５７キロ級の出口クリスタ（日本生命）のパリ五輪金メダリスト３人と全日本男子の鈴木桂治監督が特別講師を務めた。

　イベントは柔道未経験者も含む約２５０人の小中学生が参加。各講師が得意技を実演して練習するコーナーでは角田がともえ投げ、永瀬が内股、出口が大外刈りなどを披露し、野村氏は背負い投げを選択。野村氏は「自慢じゃないけど僕の背負い投げはめちゃくちゃ速い。（受けが手伝いの）学生では難しい」と切り出し、技を受ける相手をルーレット抽選で決めることを提案した。

　ここで会場の大型モニターに映されたのは、パリ五輪の混合団体決勝のフランス戦で代表戦の階級を決めるために用いられ、“リネール確定ガチャ”と話題になったデジタル表示のルーレットを模した画面。「－５７」「＋９０」などの階級の表示が回転する中、突然表れた「ドンマイ川端」で止まり、野村道場の準レギュラーで柔道家のＹｏｕＴｕｂｅｒ・ドンマイ川端が指名された。

　ドンマイは野村氏の強烈な背負い投げを二度くらい、もん絶。さらに野村氏は鈴木監督にも得意の足技を見せて欲しいとリクエストし、抽選画面が登場。またも「ドンマイ川端」の表示でストップし、鈴木監督から大外刈りや出足払いで畳にたたき付けられたドンマイは「パリよりひどい！」と悲鳴を上げていた。

　野村氏によると、ルーレット抽選を使った演出は運営スタッフが提案。採用するかは当日まで迷ったというが、参加した子どもたちや会場に詰めかけた史上最多約１５００人の観客が最も盛り上がった場面となった。

　◆パリ五輪混合団体の代表戦ルーレット　代表戦は男女各３つの階級区分から無作為に選ばれた階級の選手が出場。偶数で引き分けがないため３―３の場合は代表戦が行われ、無作為による抽選で階級が決まる。日本とフランスが争った決勝で３―３で代表戦にもつれ込み、会場の天井中央に設置された大型ビジョンにデジタルルーレットが映し出され、「＋９０」（男子９０キロ超級）でストップ。斉藤立とフランスの英雄・リネールの対戦となり、リネールが斉藤から２度目の一本勝ちを奪って決着。ＳＮＳでは“リネール確定ガチャ”などと騒がれた。