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【高校野球】金足農の新主将・吉田大輝が11K完投…来春センバツに向け「守り勝つ野球をしたい」

スポーツ報知 / 2024年9月8日 9時44分

逆転勝ちで初戦を突破し、チームメートと笑顔でグラブを合わせる金足農・吉田大輝(右=カメラ・有吉 広紀)

◆高校野球◇秋田県秋季大会 ▽3回戦 金足農4-3秋田南(7日・さきがけ八橋ほか)

 秋田では今夏の甲子園に出場した金足農が初戦の3回戦に臨み、秋田南に4―3で逆転勝ち。同校OBでオリックス・吉田輝星投手(23)の弟・大輝投手(2年)は9回3失点。主将に就任したエースが強い責任感を胸に、11奪三振の力投を見せた。

 主将としてエースとして、勝つ難しさを実感した。最後の打者を右飛に打ち取った金足農・吉田は、女房役の芹田礼捕手(1年)ら仲間たちと笑顔でハイタッチを交わした。今夏甲子園出場のため3回戦から登場した秋季県大会で逆転勝ち。エースは「序盤は相手ペースだったけど我慢強く守って勝てた」と評価しながらも、「しっかり投げ切らなきゃいけないところで甘く入った。修正していきたい」と振り返った。

 1回1死からの4連続を含む計11奪三振。しかし3回に内野ゴロの間に先制を許すと5、7回は2死から適時打を浴びるなど8安打を喫し「三振を取らなきゃいけない場面で取れなかった」と反省した。6年ぶりに出場した夏の甲子園では、勢いをつけるため投球フォームをワインドアップに変更したが1回戦で西日本短大付(福岡)に4―6で敗れた。この日は「体が流れたりしてまだ合わないと思った」と、秋田大会と同じセットポジションから力投した。

 新チーム始動時、スタッフ陣から主将に指名された。「チームの柱なので。全体であったり、選手一人一人を見る存在になってほしい。(他の選手が)吉田のためなら、となれるように」と中泉一豊監督(51)は説明。投手陣と野手陣は練習メニューが異なるため「野手と関わる機会が少ないのでどうかな、と思った」と明かした吉田だが、「(前主将の高橋)圭佑さんに憧れはあるけど、同じではだめ。自分の色を出していきたい」と“オレ色”に染めて引っ張るつもりだ。

 今秋の目標は県&東北大会で優勝し、来春のセンバツ出場につなげること。「少ない点数で守り勝つ野球をしたい」と話した吉田が、責任感を力に変えて勝利につながる快投を続ける。(有吉 広紀)

 ★秋田南・佐藤大地投手(2年。先発して7回まで無失点も8回につかまり途中降板)「(吉田のことは)意識していて、第1打席はストレートだけで勝負した。(次戦へ)自分が変わるしかない」

 ○…大曲工は能代科学技術に延長13回タイブレークの末、3-2。8回から登板したエース右腕の高橋青空(あおく、2年)が、10回からタイブレーク方式の中で2失点も無安打と好投。6番・高橋優汰一塁手(2年)が延長13回1死満塁で初球にスクイズを決めてサヨナラ勝ち。「自分では打撃が売りで、バントは苦手なほうなんですけど…」と言いながら、「どんな作戦でも決めてやろうと思っていた」と胸を張った。

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