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1差首位攻防3連戦へ巨人・阿部監督「振り絞れ!」今季マツダで1勝4敗2分けも「気持ちだけだと思う」熱く冷静に

スポーツ報知 / 2024年9月10日 5時10分

広島へ向かう阿部監督(カメラ・相川 和寛)

 巨人の阿部慎之助監督(45)が9日、広島との天王山3連戦に臨む胸中を語った。貯金12でリーグ首位だが、2位カープとは1ゲーム差の激戦。ペナントレースの行方を占う10日からの敵地マツダでの直接対決3試合に向け、熱く冷静に指揮する考えを示した。

 決戦の地、広島に向かう前の羽田空港。阿部監督が静かに口を開いた。「昨日は試合してないから。昨日はなかったと言い聞かせている」。先発メンデスが1回持たず4失点KOで完封負けした8日のDeNA戦(東京D)。試合後は今季2度目の取材対応なしだったが一夜明け、対カープへ気持ちを切り替えていた。

 今季の広島戦は8勝8敗3分けの五分だが、残り6試合は全て、ここまで1勝4敗2分けのマツダ。敵地でカープに勝たなければ優勝はない。「みんな振り絞ってもらわないと。気持ちだけだと思うよ」。今3連戦を意識して先発ローテを再編し、菅野、グリフィン、戸郷で挑む。相手は森下、アドゥワ、床田が予想され、ガチンコ勝負になる。

 残り19試合とシーズンが佳境に入る中、しびれる試合が続く。「この3連戦で決まるかどうか分からないしね。最後の最後までもつれると思う。大事なのは大事なんだけど、そう思いすぎて気負ってもしょうがない。普段通りやってほしい。力んでもしょうがないから。みんな常に冷静な部分を持ちながらやってほしい。熱くなってやってほしいけど、俺らは周りで冷静に見てあげることが大事だし」と平常心で采配するつもりだ。

 野手では浅野や秋広、投手では井上ら若手が初の優勝争いで貴重な経験を積んでいる。「こういう試合に出られるんだから。ありがたいと思って出てほしい」と成長を期待。ミスもあるが「(試合に)出したらボロが出るよね。自分自身に対しての甘さがあるって思い知らされてるんじゃない。結局、ちびっちゃうんだよね。技術よりも精神的な部分」。重圧をはねのけて糧にすることを願っている。

 「ハッパかけて勝てるんだったら、みんなぶっ飛ばすよ。全員ビンタしちゃう」とジョーク交じりに笑って平常心を強調した指揮官。7日のDeNA戦では、一塁ベースカバーが遅れた井上に、ベンチでほっぺたを軽くペチンとして指摘したが「今度ベースカバーが遅れたらガチでビンタする。公共の電波があったから優しくしてあげたけど、次は裏でいくよ、って本人には伝えてある」と愛ある助言をしたことを明かした。

 言いたいことは、当たり前のことを当たり前にやる大切さ。「ミスしたら負ける。取れそうな1点をどう取るかだよね」。築き上げてきた阿部野球で首位決戦に挑む。(片岡 優帆)

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