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11月で40歳...“鉄人”玉鷲が節目でも変えない真骨頂「言葉が見つからないほどの快挙」…元大関・琴風の目

スポーツ報知 / 2024年9月10日 5時40分

佐田の海(左)にはたき込みで敗れた玉鷲(カメラ・今西 淳)

◆大相撲秋場所2日目(9日、東京・両国国技館)

 東前頭10枚目・玉鷲が初土俵から通算1630回連続出場となり、元関脇・青葉城の史上1位の記録に並んだ。東前頭11枚目・佐田の海のはたき込みに屈し2連敗となったが、2004年初場所の初土俵から20年以上かけて大記録を打ち立てた。

  * * *

 ガツン―。国技館に響き渡る、頭と頭が当たる衝撃音が39歳の玉鷲の真骨頂だ。佐田の海が相手の連続出場回数1630回の節目の一番でも、自分のスタイルを変えなかった。土俵際で前に落ちるのもまた、玉鷲の持ち味。前に落ちていれば大きなけがをすることはない。前に出る相撲に徹してからは成績も安定してきた。

 ベテランは連合稽古になると、土俵の外で若手を指導する姿が目立つ。しかし、玉鷲は自ら土俵の中央に立って若手を引っ張り上げて胸を出している。押し相撲は稽古が足りなくなると馬力が落ちる。頑固なまでに押し相撲に徹している玉鷲も、そのことは十分に理解している。だから四股、テッポウの基本動作で汗を流した後に、若手と一緒に泥まみれになっているのだろう。私は28歳で土俵を去った。今年11月で40歳になる玉鷲はまだ土俵の上。言葉が見つからないほどの快挙だ。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

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