元宝塚歌劇スター・和希そらが「9 to 5」で退団後初ミュージカル「女性の歌声を稽古で強化」
スポーツ報知 / 2024年9月12日 14時58分
元宝塚歌劇雪組スターの和希(かずき)そらが12日、大阪市内で、出演するミュージカル「9 to 5」の大阪公演(10月25~28日=オリックス劇場)のPR取材会に出席した。
2010年に宝塚歌劇団に入団した和希は、男役としては小柄ながら、三拍子そろった実力派の男役として活躍。今年2月、惜しまれながら卒業した。丸14年で培ったスキルと抜群のセンスを生かして、今回、退団後初ミュージカルに挑む。オファーされた際、「素直にありがたいと思いました。共演者のお名前を見ても、素晴らしい方々ばかり。幸せ」と喜んだ。
同作は80年公開の同名映画の舞台化。パワハラ社長(別所哲也)を成敗すべく立ち上がった女性社員3人の奮闘を描くコメディーで、和希はバツイチの新入社員・ジュディを演じる。「女性3人の葛藤、悩みが身近に感じてもらえるはず。女性に限らず、一歩踏み出す勇気がもらえる作品です」とアピール。別所ら男性陣との芝居も初体験だが「すごく新鮮。演者側に男性がいると活気がある。声も大きいし、セット転換も前のめりで」と稽古を楽しんでいる。
共演は歌劇団の7期先輩で元花組トップスターの明日海(あすみ)りおと、声優でもある平野綾。明日海とは在団時代、組が違うこともあって「作品でご一緒する経験はありませんでしたが、舞台以外でお会いすると『あ、フェアリー(妖精)だ~』と思いました。私が変に気を使わなくていいように接してくださる。柔らかい“癒し”の空気を持っておられる優しい方」と感謝した。
作品ではナンバーもたくさん用意されている。歌劇団時代は重低音ボイスで鳴らした和希だが「宝塚でも女役では1、2曲ほど。今後は女性の声で歌っていくと思うので、稽古で強化していきたい」。卒業から7か月経過したが「男役をやっていたときも“一生懸命・男役”というよりは、フラットな状態で存在していた気がして。何かを変えなければ…という意識はなかったかも。『男役をやらなくなる』というだけの感じ。自然に生きていたら、今のような状態でございます」。プライべートの服装も「これまでは着られるものに限りがありましたが、幅が広がって楽しいです」と笑顔を見せた。
演劇界の“新入社員”として今後は「色を固定せずに、いろんな挑戦をして、新しい面をお届けしたい」と新天地での活躍を期した。
大阪公演を前に、東京では10月6~21日に日本青年館ホールで開催。福岡公演は11月1~3日にキャナルシティ劇場、静岡公演は11月7、8日に静岡市清水文化会館(マリナート)大ホールで上演される。
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