6年の野球ブランクからプロ志望届提出の慶大・清原正吾、未来への“マルチスポーツ”ロールモデルなるか…記者の目
スポーツ報知 / 2024年9月13日 5時5分
西武、巨人、オリックスで通算525本塁打を放った清原和博さん(57)の長男で、慶大の清原正吾内野手(4年=慶応)が12日、10月24日のドラフト会議に向け、東京六大学野球連盟へプロ志望届を提出。全日本大学野球連盟から発表された。横浜市の同大学グラウンドで、父も決断を尊重してくれたことを明かした。進路をプロ一本に絞った上で12球団OKの意向を表明。14日開幕の東京六大学秋季リーグ戦の目標に「3冠王」を掲げ、指名を勝ち取る決意を示した。
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■記者の目 清原のプロ志望届提出には大きな意味がある。春先、彼からこんな話を聞いた。
「日本には米国のようなマルチスポーツの概念がないじゃないですか。中高と別のスポーツに挑戦した自分が野球で活躍できたら、子供たちに新たな進路を提示できると思うんです」
現状、プロ野球の世界は野球一筋で突き進んだ人々が集う場。6年間のブランクがある清原がそこに進めれば、別の競技に打ち込む子供たちも野球を志すかもしれない。未来へのロールモデルとしても、興味深いチャレンジといえる。
定位置は一塁。プロの世界では外国人選手が担う例も多く、指名には相当な打力が求められる。今までの成績はドラフト候補として物足りないのが本音だ。だが、堀井哲也監督(62)は慶大からプロ入りした強打者の名を挙げ「正木、萩尾、広瀬と比べても練習では遜色ない。打席での経験値を克服すれば、単純に打撃の能力という面では遜色ない潜在能力を持っている」と話すなど、ポテンシャルは計り知れない。
秋のリーグ戦は清原にとっての“就活”になる。新たな挑戦を応援したい。(編集委員・加藤 弘士)
◆清原 正吾(きよはら・しょうご)2002年8月23日、東京都生まれ。22歳。慶応幼稚舎(小学校)3年から「オール麻布」で野球を始め、中学ではバレーボール部、慶応ではアメフト部でプレー。慶大入学後に野球に再チャレンジ。2年秋にリーグ戦デビュー。通算18試合で61打数15安打7打点。打率2割4分6厘。今春のリーグ戦で一塁手のベストナイン。186センチ、90キロ。右投右打。
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