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星組7年目コンビが初主演&初ヒロイン 御剣海「立ちはだかる高い壁に心が折れそうに…」

スポーツ報知 / 2024年9月12日 20時37分

宝塚大劇場

 宝塚歌劇星組「記憶にございません! ―トップ・シークレット―」の新人公演が12日、兵庫・宝塚大劇場で上演された。

 2018年入団の第104期生・御剣海(みつるぎ・かい)が新人公演ラストイヤーの7年目で待望の初主演となった。

 三谷幸喜監督の同名オリジナル映画(19年公開)を原作に、投石の被害で記憶を失った黒田啓介首相が、最低な人間からの再生していく政界コメディー。身長171センチ、小顔でスタイル抜群の御剣は間の取り方、微妙な表情が大事な喜劇を、丁寧に演じきり、会場を沸かせた。

 本拠地・宝塚大劇場での星組の新人公演は「1789」(23年)、「RRR」(24年)では上演されず、今回が3作ぶり。

 カーテンコールで御剣は「この日を迎えるまで、たくさんの方のお支えがあってこそ心からと感謝いたします」と、あいさつ。感極まったのか、次第に涙をこぼして「泣くつもりは…」と苦笑しながら「何度も立ちはだかる高い壁に心が折れそうになりましたが、必死に生きて、もがきつづける啓介の姿に、時に自分自身を重ねました。これからの舞台人としての人生に生かしていきたい」と東京宝塚劇場(10月31日)での新人公演で、さらなる前進を約束した。

 最後は「明日からの本公演…すみません、明日は休演日です。ウソを付いて本当にごめんなさい!」と黒田首相が憑依(ひょうい)したようなギャグで笑わせ「いろんなことがありましたが、緊張で思い返せません。落ち着いてから冷静に振り返ります」と“記憶再生”を宣言した。

 本公演は、トップ娘役・舞空瞳(まいそら・ひとみ)のサヨナラ公演。舞空が演じる黒田首相のファーストレディーで、裏では秘書官と不倫している妻・聡子を、御剣と同期の綾音美蘭(あやね・みらん)が、こちらも初ヒロインを好演した。公演をまとめるリーダーとして最初にあいさつし、「『100回のお稽古より1回の舞台』という言葉があるように、お客様からいただいた拍手、笑い声から、こんなにもパワーがいただけるんだと実感いたしました」と先輩やスタッフに感謝した。

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