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巨人最短21日優勝「四球が致命傷になる時がある」阿部マジック「回またぎ大勢」で4年ぶりマツダ3連戦3連勝

スポーツ報知 / 2024年9月13日 5時0分

9回、2ランを放ち生還した丸〈8〉を「丸ポーズ」で迎える(左奥から)浅野、戸郷、ケラー、モンテス、重信ら選手たち(カメラ・渡辺 了文)

◆JERA セ・リーグ 広島0―5巨人(12日・マツダスタジアム)

 巨人は阿部慎之助監督(45)の采配がさえ渡り、敵地・マツダでの広島3連戦で20年以来4年ぶりの3連勝を飾り、2位とのゲーム差を今季最大の「4」に広げた。3点リードの8回2死一、二塁で投入した大勢投手(25)が今季初の回またぎで25セーブ目。途中出場の丸が9回に貴重な2ランを放つなど、起用が的中した。先発の戸郷は6回無失点で11勝目。13日のヤクルト戦(神宮)に勝てば、他球団の結果次第で優勝マジック12が点灯。最短で21日に優勝が決まる。

 天王山3連戦の最終盤でリミッターを解除した。阿部監督が勝負手を繰り出した。3―0の8回2死一塁、バルドナードが堂林に四球を与えたところで球審に投手交代を告げた。ベンチから大勢が登場。敵地はどよめき騒然とした。今季、一度もなかった守護神の8回途中からのイニングまたぎ解禁だ。大事な首位攻防戦で絶対3つ勝つ。強い決意を采配に込めた。

 「3点差でしたけどバルがちょっと不安定すぎるので。あそこはもう。やっぱり昨日の試合(2点を追う9回に相手守護神・栗林の四球から9得点で逆転勝利)を見て一つの四球が致命傷になる時があるから。そこでスパッと代えました」

 右腕が末包を投ゴロに抑えると、力強く手をたたいた。「選手が応えてくれたので」。最大の山場で阿部マジックが的中した。マツダでは4年ぶり3連戦3連勝。7月を含めマツダで引き分けを挟まず4試合連続勝利は日本一になった12年以来12年ぶりだった。

 2位・広島と1差の首位で乗り込んだ敵地。10日の初戦は菅野を次回の中4日も見据えて5回57球で交代し、積極的に動いて6―1で快勝。前日11日は2点ビハインドで終盤まで動かず我慢を重ねて9回に逆転勝利した。この日は0―0の2回2死三塁で8番・菊池を申告敬遠。床田との勝負を選択して執念で先取点を阻止した。先制試合は51勝14敗2分けでリーグ最高勝率7割8分5厘。得意の先行逃げ切りの形に持ち込み「すごく大きな3連勝だった」と選手をたたえた。

 15打席連続無安打の丸を「7連戦も考慮して」と4か月ぶりに先発から外し1番にオコエを使った。7回に安打を放った坂本に代走・丸を起用して中堅に入れると、9回無死一塁から湯浅、オコエが連続バント失敗の後、丸がダメ押し2ラン。「最後はミスも出たけど、丸がカバーしたり、そういうので勝てた」。打つ手がズバズバ的中した。

 神采配の連発は決して偶然ではない。「カープを意識してローテーションを組む」と先発陣の順番を変えて再編。今3連戦から逆算して菅野、グリフィン、戸郷の強力3枚を大一番に当てたことが大成功した。初戦から小林、岸田、大城卓と異なる3捕手で3連勝も「相手を考えさせる」阿部野球の真骨頂だ。リリーフの起用も「勝負は9月」と言い続け前半戦から無理のない運用を徹底。ラストスパートでムチを入れるために貫いてきたマネジメント、先を読むタクトが勝負所ですごみを増している。

 今季最多、3年ぶりの貯金「15」で2位・広島と今季最大4差。13日にもマジックが点灯する。最短Vは21日だ。「この3連勝を無駄にすることなく、明日からまたその日その日、勝つためにみんなで頑張りたい」。もうマツダは鬼門じゃない。勢いに乗り、たくましくなった選手たちとリーグ優勝に突き進む態勢が整った。(片岡 優帆)

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