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「終わるでしょ?」ヤクルト青木の理想は「黄金時代」じゃなかった 後輩たちに託した夢…担当記者が見た

スポーツ報知 / 2024年9月14日 6時5分

ビールをかけられる青木宣親

 現役最年長野手のヤクルト・青木宣親外野手(42)が13日、都内の球団事務所で会見に臨み、今季限りでの引退を正式に表明した。NPBとMLBでプレーした選手では、イチローに次ぐ通算2723安打を積み上げたミスタースワローズは、21年間を「100点満点」と笑顔で総括。“第二の野球人生”として「監督はやってみたい」と将来的な指導者としての夢も明かした。また、歴代担当記者が「見た」で振り返った。

 記者が担当1年目だった22年に、ヤクルトは29年ぶりにリーグ連覇を果たした。日本シリーズを控えた青木に「黄金時代の再来ですか?」と聞くと、首を振って答えた。「黄金時代にはしたくないんだよね」と小さく笑った。

 ヤクルトの黄金時代は野村監督の下で3度の日本一、4度のリーグVを達成した92~97年の6年間だろう。青木に真意を聞くと、「常勝軍団にしたい。黄金時代って終わるでしょ? チームの軸となるような選手はたくさんいるし、毎年、優勝争いに絡めるような常勝軍団になれるチームだと思う。将来がすごく興味深い」。スワローズ愛がにじんだ言葉は今でも記憶に残っている。

 3冠王になった村上、今季は最多安打を争う長岡ら、“青木塾”のまな弟子たちは成長を遂げている。野手最年長ながら、春季キャンプのアップ中に、自身が自ら歌って録音した徳永英明の名曲「レイニーブルー」を流して笑いを誘ったような一面もある。後輩にとっては壁であり、手本であり、よき兄貴だった。常勝軍団構築の夢は、かわいい後輩たちに託した。(22、23年担当・森下 知玲)

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