高山善廣、7年4か月ぶりリングに降臨 車イス姿で盟友・鈴木みのると対峙「行くぞ~! NO FEAR~!」
スポーツ報知 / 2024年9月14日 11時30分
頸髄(けいずい)完全損傷の大けがと闘い続けているプロレス界の“帝王”高山善廣(57)を支援する大会「TAKAYAMANIA EMPIRE3」が3日、東京・後楽園ホールで行われ、車イス姿の高山がリングに上がり、負傷した2017年5月4日のDDT大阪・豊中大会以来7年4か月ぶりにファンの前に登場した。盟友・鈴木みのる(56)からの対戦要求には応えられなかったが、「行くぞ~! NO FEAR!」の決めゼリフを口にし、1701人の観衆を沸かせた。
“帝王”高山がリングに登場したのは、鈴木と柴田勝頼(44)が27分18秒の大激闘を終えた直後だった。過去2大会を高山不在で成功させてきた鈴木は、「高山のためにたくさんのオカネをつぎ込んでくれて、みんなを代表してお礼を言います。ありがとうございました!」と募金に対して頭を下げた後、「今日のスペシャルゲストは高山善廣!」と絶叫。入場テーマ「DESTRUCTIVE POWER」とともに車いすに乗った高山が花道に登場。6人の手でロープを外したリング上に担ぎ上げられた。
“帝王”の7年4か月ぶりの帰還に場内は沸騰。その胸に顔をうずめ、号泣する鈴木。武藤敬司氏、小橋建太氏と次々と握手した後、車いすのまま、高山はリング上で鈴木と対峙(たいじ)。「時間無制限1本勝負」がコールされた。しかし、「来いよ!」とファイティングポーズを取る鈴木と、当然ながら組み合うことはできず、鈴木は「おめえが立てねえなら、この勝負はお預けだ。おめえのことを待っていてやるよ。何が帝王だ。悔しかったら絶対、諦めるなよ」と憎まれ口を叩きながらも、また、涙を流した。高山はマイクを向けられると観客に向け、「みんな、どうもありがとう」と一言。「行くぞ~! NO FEAR~!」と決めゼリフを絞り出し、大歓声に包まれた。
バックステージで奈津子夫人が見守る前で取材陣に囲まれた高山は「うれしかった。本当は立ち上がりたかったけど、これだけ盛り上がったのはうれしかった」とコメント。「まだ自分の足でリングを下りてないので、また立てるようになって戻ってきたいと思います」と宣言した。「皆さん、本当にありがとう」と取り囲んだ記者、関係者に礼を言うと、奈津子夫人とともにエレベーターに乗り込んで“聖地”を後にした。(中村 健吾)
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