来季についても言及、巨人「救世主」と「救世主の救世主」がスペシャル対談 球場内外で日本をリスペクト

ハチマキをしてワイワイポーズを決めるモンテス（左）とヘルナンデス（カメラ・宮崎　亮太）

◆ＪＥＲＡ　セ・リーグ　広島１―８巨人（２８日・マツダスタジアム）

　「救世主」と「救世主の救世主」がスペシャル対談を行った。シーズン途中入団で打線の起爆剤となった巨人のエリエ・ヘルナンデス外野手（２９）と、ココ・モンテス内野手（２７）のＶ記念対談が実現。２人の共通点や尊敬するチームメートや気になる来季のことまで…赤裸々に語り合った。（構成・内田　拓希）

ヘルナンデス（以下ヘル）「優勝、やったね。ココ！　ファンのサポートに応えられて良かった」

モンテス（以下モン）「そうだね。貢献できて本当にうれしいよ」

ヘル「ココのことは米国時代から知ってたんだ。一緒のチームでプレーできるなんてね」

モン「エリ（ヘルナンデス）が結婚して、お子さんもいるというのは新たな発見だった（笑い）」

ヘル「同じマンションに住んでるんだけど、球場で話すことの方が多いね」

モン「２人で話す時は野球の話が多いかな。たまにラテン系の音楽の話や食べ物の話をするよね」

ヘル「一番の共通点は、何でも食べること（笑い）。僕が好きなみそラーメンは彼も好き。すし、焼き肉も大好き。何でもトライするんだ」

モン「特に食べ物に関しては合うね。ちなみにエリの方がたくさん食べる（笑い）」

ヘル「その通り！　僕の方が食べる（笑い）」

モン「ベストゲームはなんだろう。僕は猛打賞の試合が何試合か（４試合）あったから、それかな」

ヘル「来日初ホームランを打った試合（５月３０日のソフトバンク戦）だね。０―５で負けてたけど、自分がスリーランを打って、岡本和もホームランを打って勝ったんだ。ココは気になるチームメートは誰かいる？」

モン「みんな素晴らしい人だけど、１人挙げるとすると、湯浅かな。キャラを演じて盛り上げるのが面白い（笑い）」

ヘル「野球に関して言うと、丸さん。試合前の準備の仕方とか、本当にすごい入念で。いつも興味深く見ている。守備位置に関しては、丸さんが隣にいたことが本当に大きかった。相手の特徴が分からない中、『こっちに寄った方がいいよ』って声をかけてくれたんだ。本当に助かったよ。ココは今、レフトで丸さんと組んでるよね？」

モン「僕も丸さんの指示を仰いでいるよ。丸さんの立ち位置で自分の立ち位置を変えてる。もちろん、エリの存在も。日本でも十分に活躍できることを先に証明してくれたからね」

ヘル「ココは打撃も守備もいい。阿部監督の印象はどう？」

モン「選手を活気づけてくれる監督で、冗談を言ったりして楽しませてくれる。厳しく接してくれる時もたくさんあるよ」

ヘル「選手のことを思ってくれて、リスペクトを持っているよね」

モン「リスペクト、そうだね。僕も日本野球へのリスペクトは持ち続けるようにしているよ」

ファンと巨人に感謝ヘル「日本に来たのは野球を全力でプレーしてチームに貢献したいという思いから。『球場内外で日本へのリスペクトを持ってやっていくんだ』と思ってきた。野球に対しても、チームメートに対しても、常にリスペクトを持って接しているつもりだよ」

モン「熱狂的なファンの前でプレーできるのは本当にうれしい。現役を長く続けたいし、ジャイアンツが来年も再来年も契約をしていただけるのであれば、ずっと一員としてプレーしたいと思ってるんだ」

ヘル「僕もファンには毎日感謝している。大好きなジャイアンツがまた来年もチャンスをくれるなら、それはもう、本当に感謝して、喜んでまた戻ってきたい！」

　◆今季のヘル＆モン　中軸を期待された新外国人のオドーアが開幕直前に電撃退団し、５月にヘルナンデスを獲得。交流戦開幕戦で１軍デビューすると、貧打に苦しんでいたチームの救世主となり、６月は打率３割５分２厘。同中旬から「３番・中堅」に定着したが、８月１１日・中日戦の守備で左手首を骨折して離脱した。７月に加入したモンテスは後半戦から昇格し、本職は内野ながらヘルナンデス離脱を受けて外野での出場を志願。８月は打率３割５分８厘で「救世主の救世主」と呼ばれた。

　◆エリエ・ヘルナンデス（Ｅｌｉｅｒ　Ｈｅｒｎａｎｄｅｚ）１９９４年１１月２１日、ドミニカ共和国出身。２９歳。２０１１年にロイヤルズと契約。２２年にレンジャーズでメジャーデビューし、通算１４試合、打率１割８分２厘、０本塁打、３打点。昨年は３Ａで２割９分８厘、１８本塁打、９９打点でリーグ最多１６５安打。１８５センチ、８９キロ。右投右打。

　◆ココ・モンテス（Ｃｏｃｏ　Ｍｏｎｔｅｓ）１９９６年１０月７日、米フロリダ州マイアミ出身。２７歳。サウスフロリダ大から１８年ドラフト１５巡目指名でロッキーズと契約。２３年にメジャーデビュー戦で本塁打を放つなど通算１８試合で打率１割８分４厘、１本塁打、３打点。昨季３Ａでは打率３割１分７厘、２２本塁打、８９打点。本職は二塁、遊撃、三塁。１８３センチ、９０キロ。右投右打。