巨人が４年ぶりＶの“ウラ”に桑田真澄２軍監督が掲げた３つの柱…１軍を支えるファームの構築

桑田真澄２軍監督

　巨人が４年ぶり４８度目（１リーグ９度含む）のリーグ優勝を達成し、球団創設９０周年の節目を飾った。リーグＶには、「供給、調整、育成」を掲げて強化を進めた２軍の存在も大きかった。桑田真澄２軍監督（５６）が掲げた３つの柱がもたらしたものを小島記者が「見た」。

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　〈１〉供給　堀田、横川ら若手に、桑田監督は「勝てる投手」に必要な能力を求めた。守備やけん制などの怠慢なプレーは許さず、横川には「６日間、何をやっていたのか」、堀田には「甘い考えでは結果を残せない」と指摘。厳しい言葉を糧にした２人はシーズン終盤に１軍のブルペンを支えた。

　〈２〉調整　坂本や大城卓ら再調整となった主力には、動作解析ができるラボの活用などを促した。「気付きを与えるための視点を提示」して、感覚ではなく、数値で科学的根拠を示して復調をサポートした。

　〈３〉育成　２年目の浅野には、状況に応じたプレーをする判断力＝野球脳を磨くことを求めた。阿部監督の方針もあり、８月中旬の再昇格まで鍛錬を積み、シーズン終盤、制約の多い２番で起用された際にも２軍での経験が生かされた。

　目標は中長期的な視点で強い巨人を支えるファームの構築。「今後のジャイアンツの土台づくりをしたい。それが僕の使命」と語る２軍指揮官の挑戦はまだまだ続く。（小島　和之）