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J1札幌 岡村大八が今季初ゴール、DFリーダーの攻守の活躍で逆転残留へ望みつなぐ

スポーツ報知 / 2024年9月29日 7時51分

前半42分、先制点を決めた札幌・岡村

◆明治安田J1リーグ▽第32節 札幌2―0京都(28日・プレミストドーム)

 北海道コンサドーレ札幌が、J1残留へ、価値ある1勝を手にした。ホーム・京都戦は前半42分、DF岡村大八(27)の今季初ゴールで先制。後半31分にはMF近藤友喜(23)が加点し、2―0で3試合ぶりの勝利を飾った。順位は19位と降格圏にいる状況こそ変わらないが、17位柏との勝ち点差は6と離されることはなかった。札幌4年目の岡村が移籍後初となる得点&無失点を成し遂げ、逆転残留へ望みをつないだ。

 札幌のDFリーダーが攻守にわたって奮闘し、勝ち点3取りへ導いた。前半42分、右CKをDF馬場が頭で後ろにそらしたボールに、左足を高く上げて当てた。ネットに吸い込まれた先制点で流れを引き寄せ、守っては8戦9発の京都FWエリアスを封じての無失点勝利。「全員でつかみ取った無失点だが、それを自分が中心でやれたのは非常にうれしい。かつ、点を取れて勝てて。本当にこれ以上ない、最高の勝ち方」。札幌4年目で初の得点&無失点を果たし、満面の笑みで声を弾ませた。

 発奮材料があった。兄のように慕うMF宮沢裕樹(35)が、第5肋骨骨折などでの離脱を発表。J2群馬から移籍してきた21年から、その背中を追い続けてきた。試合に出られない時期は「もっと前に運ばないと」など惜しみなくアドバイスをくれたおかげで、守備陣を統率する立場をつかみ取った。

 今季中盤、不調を感じていた際には「だからといって周りに言わないのはダメ。苦言することを恐れるな」と猛ゲキ。支えとなっている大好きな先輩から試合前、「今日、ハチが点を取る気がする」と“予言”されていた。現実にし「そのおかげですね」と感謝した上で「裕樹さんが戻ってきた時に、いい位置につけられるようにしていきたい」と口元を引き締めた。

 一時は17位と12あった勝ち点差は6。残り試合を考えると道のりはまだ険しいが、岡村は「もうではなく、まだ6試合ある。前しか向かず、自分たちが勝って状況を変えていくだけ」と強調した。目標達成へ、体を張り、声を上げ、ゴールは守り抜く。(砂田 秀人)

 〇…4試合ぶりの今季4得点目にも、近藤が複雑な心境をのぞかせた。後半31分、右サイドからドリブルで切れ込むと、角度のない位置から中に蹴ったボールがゴールに吸い込まれた。「そのまま入るか誰かが触ればいいなと」と、狙い通りの形が追加点となったが「アシストになってくれれば良かったんだけど」。この試合までの22戦で、アシストがないことを気にかけていた。一時、ビジョンにはゴール前に詰めていたFWバカヨコのゴールと表示されただけに、殊勲弾にも苦笑いだった。

 ☆MF大崎(前半31分、無人のゴールに戻ってクリアし、失点を阻止)「たまたまゴールライン上だったというだけ。他の選手も体を張ってシュートブロックしている。全員が守備のところを怠らなかったからこそ、2点を守り切れた」

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