７０年ぶり球団新記録樹立も…中日・高橋宏斗「このような投球では話にならない」

広島戦に先発した高橋宏

◆ＪＥＲＡ　セ・リーグ　広島３―４中日（２９日・マツダスタジアム）

　中日・高橋宏が“最優秀防御率”の初タイトルをほぼ手中に収めた。３回６安打２失点で降板し、２年連続で規定投球回に到達。防御率は１・３８と１２球団トップを堅持し、２リーグ制後の球団最優秀防御率だった１９５４年の杉下茂の１・３９を更新し、７０年ぶり球団新記録も樹立。「最低限の課題はクリアできた」と自ら栄冠をたぐり寄せた。

　苦しい立ち上がりだった。初回、先頭の秋山に二塁打され、矢野に右前適時打を献上。５球で１点を失った。２回からは守備にも助けられ、ゼロを刻んだが「このような投球では話にならない」と笑顔はない。

　立浪監督は「記録もあったし、意識して立ち上がりが硬くなったかな」とフォロー。タイトルをほぼ確定させ、この日が今季の最終登板となる可能性が高い。「チームに迷惑をかけた」と反省しきりだった４年目右腕だが、開幕から出遅れた１か月分を十分に取り返した。（森下　知玲）