【高校野球】北照の安打製造機・鈴木遥翔が４打点…親戚に元ロッテ・福浦和也氏

４打点を挙げた北照・鈴木（カメラ・島山　知房）

◆高校野球◇秋季大会全道地区予選　▽小樽地区代表決定戦　北照１０－６小樽桜陽（２９日・小樽市営桜ケ丘）

　９地区で１９試合が行われた。小樽地区の代表決定戦では、北照が１０―６で小樽桜陽に勝利し、４年連続４３度目の全道大会出場を決めた。元ロッテ・福浦和也氏（４８）を親戚に持つ４番・鈴木遥翔二塁手（２年）が２安打４打点で打線をけん引した。名寄地区では、士別翔雲が７―０の７回コールドで稚内大谷を下し、３年ぶりに地区を突破した。

　北照の「安打製造機」が危機を救った。最大７点リードを１点差に詰め寄られて迎えた７回。１死二塁で打席に入った鈴木は「何とかしないと負けてしまう」と真ん中直球を強振し、左翼手の頭上を越える適時二塁打。相手に傾いた流れを一振りで断ち切った。

　２回戦で高校通算９号を放ち迎えた一戦で、１回に３試合連続安打となる先制２点適時二塁打を放つと、２回には犠飛で３打点目。昨秋から主力の経験豊富な４番に上林弘樹監督（４５）は「ブレることがない。北海道を代表する選手になる素質がある」と目を細めた。

　打席前のルーチンは、叔父の兄である福浦氏をまねている。２０００本安打を達成したロッテのレジェンドとは何度も顔を合わせたことがあり、千葉の実家にはバットなどグッズがズラリと並ぶ。現地観戦した引退試合（１９年９月）でダイビングキャッチをしたシーンが特に印象に残っており「陰では『ふくちゃん』と呼んでいる。もっと活躍して『はると』って呼ばれたいです」と照れ笑いを浮かべた。

　１０月１６日開幕の全道大会を前に今週末には東邦、中京大中京と練習試合を実施予定で「激戦区の愛知でどんな戦いをしているのか勉強したい」と指揮官。１２年ぶりの秋全道頂点に向け、鈴木は「（目標は）１番しかない」と言い切った。

（島山　知房）