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藤井聡太王座、大逆転での初防衛に「結果が出せたことはうれしい。苦しい将棋だった」

スポーツ報知 / 2024年9月30日 22時27分

初防衛を果たし、永瀬拓矢九段(左)と感想戦を行う藤井聡太王座(カメラ・筒井政也)

 将棋の藤井聡太王座=竜王、名人、王位、棋王、王将、棋聖との七冠=が30日、京都市の「ウェスティン都ホテル京都」で指された第72期王座戦五番勝負第3局で、挑戦者・永瀬拓矢九段に後手の156手で大逆転勝ちし、無傷の3連勝で王座初防衛を達成した。

 戦型は3局連続の角換わり。午後5時の夕食時まで形勢は互角を保っていたが、「自信の持てない感じ」で、藤井は先に持ち時間を使い、1分将棋に突入。「先手玉が安定した形になり、最後までずっと苦しい戦いが続いた」と振り返った。

 勝勢の永瀬も1分将棋に入ったが、最終盤、藤井は9八の相手玉に対して△9六香と打ち、永瀬の防御ミスを誘い、形勢をひっくり返した。

 昨年、王座を奪取して史上初の八冠を達成した第4局と同じ対局場。永瀬が髪をかきむしって悔しがった名勝負を再現するような逆転劇で、あとは一手一手追い込み、投了させた。藤井は「結果が出せたことはうれしい。本局は苦しい将棋だったので、内容を高めて行かなければ」と反省を込めて振り返った。

 10月5、6日にはV4を目指す竜王戦七番勝負が開幕する。V4を目指すシリーズで、連続5期の条件がある「永世竜王」への王手がかかっている。

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