【大学野球】奈良学園大が延長10回サヨナラ勝ちで8季ぶり優勝 殊勲の松林克真「初球から振りにいくと決めていた」
スポーツ報知 / 2024年10月1日 5時0分
◆近畿学生リーグ 奈良学園大2X―1和歌山大=延長10回=(30日・大阪市南港中央)
近畿学生リーグで奈良学園大が今春王者の和歌山大を破り、2020年秋以来、8季ぶり45度目の優勝を決めた。タイブレークの延長10回、松林克真一塁手(3年)=履正社=がサヨナラ打を放った。明治神宮大会(11月20日~25日)初出場を懸け、関西地区代表決定戦に挑む。
4年ぶりの栄冠をつかみ、奈良学園大ナインが一斉にベンチから駆けだした。1―1の延長10回1死満塁、松林は履正社時代の先輩、和歌山大・島龍成(4年)の初球を捉えた。「島さんには負けてばかりだったので。初球から振りにいくと決めていた」。履正社で恩師・岡田龍生氏(63、現・東洋大姫路監督)から授かった「初球から」の教え通りに振り抜いた打球が、左翼手の頭を越えた。
優勝はリーグ最多の45度目だが、20年秋を最後に4年間も頂点から遠ざかった。今春も2位。松林は「試合に出るのは選手。自分たちでやらないと結局は勝てないと分かったので、自主性を強く意識した」と、まず意識を変えたという。夏の九州遠征では大学選手権8強の九産大に3―10と敗れ、打力の弱さを痛感。選手で練習メニューを組み、課題を潰していった。
投手陣も厚みを増し、今季はここまで1点差ゲームに5度も勝利。この日も1―0の9回に追い付かれながらタイブレークに入った10回表を0点に防ぎ、僅差のゲームでの勝負強さを存分に発揮した。4年前の明治神宮大会はコロナ禍で中止。松林は「史上初を意識してやっている。ここは通過点と思って頑張りたい」と前を向く。8季ぶりにつかんだ初出場のチャンスを、逃すわけにはいかない。(瀬川 楓花)
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