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選手エントリーミス続いた日本バドミントン協会は「ヒューマンエラーが放置された状態」 平均1・4人で登録業務

スポーツ報知 / 2024年10月2日 5時30分

会見で厳しい表情を見せる村井満会長(カメラ・宮下 京香)

 日本バドミントン協会は1日、都内で会見し、10月の国際大会に男子3選手の登録手続きを誤って行っていなかったことを発表した。会見では近年多発する選手エントリー業務ミスについて説明され、ずさんな管理体制が浮き彫りになった。2022年以降で今回で4度目。主な発生原因を人為的ミスとし、「平均1・4人」で登録業務を行っていたことも明らかになった。会見した村井満会長(65)は「私の責任」と謝罪し、再発防止策としてエントリー業務に関わる人員を増やすことや、管轄を強化本部から会長に移すことなどを挙げた。

 約1時間半の会見。村井会長の表情は苦しかった。22年8月と23年7月、さらに今年9月13日に判明した女子ダブルスの五十嵐(旧姓・東野)有紗(28)=BIPROGY=、桜本絢子(29)=ヨネックス=組の国際大会出場のエントリー漏れに加え、この日新たに3選手が日本協会の手続きのミスにより10月の国際大会に出場できなくなったと公表。相次ぐ不手際を受け村井会長は「ヒューマンエラーが放置された状態を認識しながら改革が放棄されていた。私の責任。他の競技団体で、こんなにだらしないところはないと思う」と謝罪した。

 国際大会の選手登録は協会の強化本部管轄の代表総務が行っていた。担当者1人と常駐でない者も含め、「平均1・4人」で別の仕事も兼務していたことが会見で明らかになった。9月の2件は、所属先からメールを受けた担当者が、出場選手をまとめたリスト作成時にミスが発生。さらに世界バドミントン連盟(BWF)に申請後の通知を所属先へ転記する際にも誤りがあった。

 これを受け、9月24日に各選手の所属先責任者との対策会議を実施。相次ぐ不手際の要因として、1つは手続きはミスが起こりやすい手作業が多く、確認をする責任者が曖昧。2つ目に所属先からのエントリー締め切り間際や期日後のイレギュラーな変更に対応してきたことが挙がった。

 再発防止策として入力のシステム化を検討し、代表総務を村井会長直下に置くとした。また応急策として担当を3~4人に増やし、4つの策を提示。〈1〉国際大会エントリー専用のメールアドレスを作る〈2〉複数人の目を通すべく受信者に朝倉康善強化本部長と2人を追加〈3〉BWFからの申請完了通知を所属先にも転記し二段階の確認〈4〉所属先の依頼の締め切りを徹底させる。

 選手の所属先には既に謝罪し、代替大会を中心に対応するとした。出場予定の大会に出られなかった選手は、世界ランキングに関わるポイントを得られず、強化計画に影響を及ぼす可能性がある。「襟を正さなければならない。不退転の決意で臨みたい」と村井会長。28年ロス五輪に向けても、早期改善が急務だ。(宮下 京香)

 ◆日本協会の国際大会の申請手続きミス

 ▽22年8月 ジャパン・オープンにおいて、混合ダブルスの緑川大輝、斎藤夏組の選手エントリー時に斎藤の登録名を誤って、女子シングルスの姉・栞で登録。申請間違いで同ペアが大会に出場できなかった。

 ▽23年7月 カナダ・オープンに出場予定だった女子シングルスの大堀彩が、入国手続きミスで欠場。大堀はパリ五輪選考レース中だった。

 ▽24年9月13日 女子ダブルスの五十嵐(旧姓・東野)有紗、桜本絢子組の所属先から依頼を受けていたデンマーク・オープン出場の手続きに誤りがあり、エントリーに漏れがあったと発表。五十嵐は同日の取材対応で「怒りとかいろいろあった。こういうことがないようにと何回も言っている」と苦言を呈した。

 ▽同10月1日 9月に男子シングルスの斎藤駿、同ダブルスの目崎駿太郎、藤沢佳史組の所属先から依頼を受けていたベンディゴ国際のエントリー手続きを誤って行っていなかったと発表。

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