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森保一監督「もうヤジも本当にありだと思います」糸井重里さん「観戦もプレーも『整う』にとっても近い」…特別対談(10)

スポーツ報知 / 2024年10月12日 12時0分

スペシャル対談に臨んだ糸井重里氏(左)と森保一監督(カメラ・小泉 洋樹)

 サッカー日本代表の森保一監督(56)と、コピーライター・糸井重里さん(75)のスペシャル対談。第10回は「心を解放できるスポーツの価値」。選手とサポーターが一体となり、スタジアムで味わうことのできる喜びについて語り合った。(取材・構成=星野浩司)

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糸井重里さん「サッカーがとても社会に貢献している部分があって、あんなに勝ち負けにこだわっていい場所ってなかなかない。瞬間、瞬間が絶えず敵と味方だし、言ってみれば、あの球が命みたいなもんで、命の取り合いをしているみたいなことで、社会の中であんな姿を出したら失礼に当たることばっかりだ。それをあの場所で解放できる」

森保一監督「はい」

糸井「で、終わったら、負けた、勝った、おぉ~って言って、それはすごく重要な人間の心のマッサージというか。サウナが『整う』って言い方するけど、スポーツ観戦もスポーツをやることも『整う』にとっても近いんじゃないですかね」

森保「そうですね」

糸井「怒っていいわけですよね、あの場所では。もう『やれ!』とか言ってるわけですよね」

森保「もうヤジも本当にありだと思います(笑い)」

糸井「あのサッカーのきつさは僕はちょっと敬遠してたんですけど、あの限定された空間でのそういうゲームなんだって捉えていいのかもしれないですね」

森保「そう思ってもらえるとうれしいですね。日常で何か思ったことを言葉として言えなかったり、思った行動が取れなかったりする中で、スタジアムに来てJリーグや日本代表の試合を見ていただいて。全てが喜びの爆発だったら一番うれしいですけど、違うストレスの発散をして、ヤジを飛ばしたりとかする中で、人を傷つけることは争いでは良くないかもしれないけど、心の声を全部表に出して、試合終わったらスッキリして帰っていただく」

糸井「夢中になるっていう。特に、サッカーは英国やドイツとかヨーロッパの非常に発展した文化と、南米やアフリカから来たものと、出身地の違いがまたぶつかり合いますよね」

森保「はい」

糸井「あれはおやりになってて、すごい味わえてるんじゃないでしょうか」

森保「ああ、でも、それも本当にありがたい経験をさせてもらえてるなと思います」

糸井「そうでしょうねぇ」

森保「やはり、その国々のサッカーのスタイルがあって、価値観が戦い方にも反映されてくるので」

糸井「出ますよね」

森保「今は(海外など多様なルーツを持った選手も増えて)その国だけの人たちだけではないかもしれないですけど、でも、やはり身体能力等々も含めて、やっぱり違いを感じながら戦えるっていうのは、すごく楽しいというか、いい経験させてもらえているなと思います」

糸井「国際大会のある良さって素晴らしいですね」

 ◆森保 一(もりやす・はじめ)1968年8月23日、静岡・掛川市生まれ、長崎市育ち。56歳。長崎日大高から87年にマツダ(現広島)入団。92年に日本代表初選出。国際Aマッチ35試合1得点。京都、広島、仙台を経て2003年に引退。J1通算293試合15得点。05年からU―20日本代表コーチ。12年に広島監督に就任し、3度のJ1優勝。17年10月から東京五輪代表監督。18年7月からA代表と兼任監督。21年東京五輪は4位。22年カタールW杯は16強。26年W杯まで続投。家族は妻と3男。

 ◆糸井 重里(いとい・しげさと)1948年11月10日、群馬・前橋市生まれ。75歳。株式会社ほぼ日代表取締役社長。コピーライター、エッセイストとして幅広い分野で活躍。78年に矢沢永吉の自伝「成りあがり」の構成を担当。79年に沢田研二の「TOKIO」を作詞。「おいしい生活。」「不思議、大好き。」など西武百貨店やスタジオジブリ作品のキャッチコピーなどを手がけている。本紙でコラム「Gを語ろう」を連載中。妻は女優の樋口可南子。

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