1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

「日本のチームはどんな個性があります?」糸井重里さんの疑問に森保一監督が答えたこと…特別対談(12)

スポーツ報知 / 2024年10月14日 12時0分

スペシャル対談に臨んだ糸井重里さん(左)と森保一監督(カメラ・小泉 洋樹)

 サッカー日本代表の森保一監督(56)と、コピーライター・糸井重里さん(75)のスペシャル対談の第12回は「日本のチームの良さ」。厳しい環境で手にした個の強さ、組織で戦える力など日本代表の現状を分析した。(取材・構成=星野浩司)

 + + +

糸井さん「日本のチームはどんな個性があります?」

森保監督「どんな環境にも順応できることですね」

糸井「はぁ~」

森保「日本はうまく技術を駆使してサッカーする。でも、ヨーロッパのトップは激しく厳しく、ガツガツやるところの違いが明らかにあって、そこに身を置くことで日本人はフィジカル的に弱いと言われているところが、結果、その中でやるとできるようになる」

糸井「やれちゃうと」

森保「他には、日本人の良さは行間が読めること」

糸井「あぁ~」

森保「お互い協力し合える、つなげる、つながる能力がある。ストレートに全部、イエスかノーか、白か黒かではなく、言葉や態度では分からない時も察してあげて行動に移せるのは日本人の能力だと思います」

糸井「それは一般的なさまざまな日本人のチームに言える気がします。そこの弱点があるような気がして、よく言われる『決定力不足』。おもんぱかることにたけすぎると、割って入るというか、それは誰がやるの?ってなりがちなのかなと」

森保「そこも含めて、海外に行ってる選手は『俺が、俺が!』をいい意味で身につけてると思います。海外で自分が一番、自分が王様、俺が決めるっていうようなことを身につけて、個の大きさを強くして、日本代表として戦う時は、プラス、つながる、組織的に戦うことを発揮してくれてる時代に変わってきてます」

糸井「海外組と国内組の人たちのミックスのチームが今は機能してると?」

森保「その通りです。サッカーは11対11で、GK対GKはなかなかないので、ピッチの中に1対1が10個ある。その戦いを一人一人が制していけば自然と勝つ確率は高まり、勝てる。個の大きさを持ちながら、日本人の良さである組織的に戦うチーム作りはしてます」

糸井「ほぉ~」

森保「選手には、個で局面を何とかする力を身につけてほしいと求めてます。多くの選手が海外でプレーしていて、我々スタッフは生活もプレーも海外でしてない中で、選手から世界の感覚や価値観を受け取って、プラス、日本人の良さを忘れてはいけないところをミックスして、最終的にインプットしたものを日本の選手たちが一番力を発揮できる世界と日本の価値観をミックスさせて、戦術として戦い方に反映させたい」

糸井「おもしろいなぁ。新しいドラマを作ってるみたいな、読んでいくとこうなるはずだというのをどんどん書いていくわけですね」

森保「海外に視察はしていますけど、生活するのと実際にその場で戦うのは全然違う。自分に持っていない感覚は、選手とコミュニケーションを取った上で選手が持ってる感覚を取り入れながら、選手たちが思い切ってプレーできるようにしていきたいです」

 ◆森保 一(もりやす・はじめ)1968年8月23日、静岡・掛川市生まれ、長崎市育ち。56歳。長崎日大高から87年にマツダ(現広島)入団。92年に日本代表初選出。国際Aマッチ35試合1得点。京都、広島、仙台を経て2003年に引退。J1通算293試合15得点。05年からU―20日本代表コーチ。12年に広島監督に就任し、3度のJ1優勝。17年10月から東京五輪代表監督。18年7月からA代表と兼任監督。21年東京五輪は4位。22年カタールW杯は16強。26年W杯まで続投。家族は妻と3男。

 ◆糸井 重里(いとい・しげさと)1948年11月10日、群馬・前橋市生まれ。75歳。株式会社ほぼ日代表取締役社長。コピーライター、エッセイストとして幅広い分野で活躍。78年に矢沢永吉の自伝「成りあがり」の構成を担当。79年に沢田研二の「TOKIO」を作詞。「おいしい生活。」「不思議、大好き。」など西武百貨店やスタジオジブリ作品のキャッチコピーなどを手がけている。本紙でコラム「Gを語ろう」を連載中。妻は女優の樋口可南子。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください