「ようやく本来の投球」村田真一氏が指摘する巨人・山崎伊織の不調時のボール 短期決戦の心得も指南

力投を見せる山崎伊織（カメラ・岡野　将大）

◆ＪＥＲＡ　セ・リーグ　巨人４―２ＤｅＮＡ（２日・東京ドーム）

　伊織がようやく本来の投球をしてくれたね。最後は疲れが出ちゃったけど、不調の時に見られた意図しないシュート回転のボールもほとんどなかったし、スライダーやシュートもまずまずやった。２ケタ勝って気分よくＣＳ、そして日本Ｓに向かえるし、先発を戸郷、菅野、グリフィン、井上、そして伊織とゆとりを持って５枚で回せる。

　これからポストシーズンに入るけど、短期決戦では長いイニングを投げようなんて思わんこと。最初から飛ばして、とにかく先に点をやらんことやね。シーズン中なら６～７回投げてほしいけど、５回でええのよ。それで野手は逆にとにかく先取点を奪うこと。

　６回１死三塁からエンドランを仕掛けて１点をもぎ取ったけど、これも短期決戦への準備と駆け引きよね。ＤｅＮＡは最終Ｓで対戦する可能性のある相手。これをあえて意識させたのだとしたら阿部監督はしたたか。単なる消化試合ではない、実り多い試合やったね。（スポーツ報知評論家・村田　真一）