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ベルテックス静岡 B2リーグ開幕へ東大卒の森高大HC「開幕は70%ぐらいでもプレーオフで100%に」

スポーツ報知 / 2024年10月3日 7時50分

バスケットボールを操るベルテックス静岡の森HC(カメラ・塩沢 武士)

 バスケットボールのB2リーグが5日に開幕する。昇格2年目となるベルテックス静岡は、敵地で山形と対戦する。今季から森高大(たかひろ)新ヘッドコーチ(HC、35)を迎え、7月の始動から約3か月が経過。スポーツ報知では、本番を迎える若き指揮官に今の心境などを直撃した。

(取材・構成=塩沢 武士)

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 森ベルテがいよいよ船出する。開幕まであと2日。7月11日に日本人だけで新チームがスタートし、8月に外国人選手が合流した。非公開試合やプレシーズンゲーム、天皇杯の群馬戦と試行錯誤しながら完成形を目指している。

 「経験を積んでいい流れになっている。でも、正直、開幕は70%ぐらいでいい。プレーオフで100%になるように精度を高めていく。もちろん、70%でも勝つ力はついている」

 A東京でアシスタントコーチ(AC)などを務め、今季から初めてHCに就任。トップの責任の重さは痛感している。

 「決断量の多さが全然違う。試合での起用法、戦術の変更はもちろん、練習内容から普段の行動。一瞬でベストの“解”が求められる。判断力が大切」

 昨年は3点シュート成功率がリーグ2位だったが、今季はゴール付近のペイント内での得点比率が高まった。大型選手の補強で課題だったリバウンドも解消しつつある。HCが交代し、チームの色は変わりつつある。

 「確実に勝ち星を重ねるにはペイント内のシュートとリバウンドは重要。リバウンドが弱くて、スリーが当たるチームの順位は真ん中から下という印象がある。ペイント内を支配することが、安定して勝つチームだと思う」

 選手の平均年齢が下がった。昨季開幕時のメンバー平均29歳から今季は27・6歳。特にPGは岡田雄三(28)のほか陳岡燈生(とい、23)、鍋田隆征(23)の大卒コンビの計3人で1年前の29・3歳から24・7歳と若返った。

 「若い2人のPGを今後のチームのために育てていくのが、指導者としての使命だと思う。経験が必要なポジションで未知数だけど、伸びしろは十分ある」

 練習の雰囲気も一変した。技術練習の時間が増え、プレーの約束事が多くなった。何より練習中は、日本人HCが流ちょうな英語で話した言葉を、池野雄人マネジャー兼通訳(39)が日本語に訳す。一見、不可解だが、指揮官は「この方が選手に浸透しやすい」という。

 「A東京で練習を任された時、日本語で話して通訳を交えていたら、時間差があるせいか外国人がポカーンとしていた。じゃあ、英語ならどうかと。外国人はすぐ理解できるし、バスケ用語なら日本人にもだいたい分かる。細かいところは後から言えばいい」

 A東京ではACを9年。HCではなく、AC業を極めたいという思いがあったという。

 「2、3年ほど前に、もしACを極めるにしても、一度、HCをやってみて(HCの)気持ちが分からないとダメだということに気づいた。今後、どっちのキャリアにいくにしろ、一回はHCに挑戦しないと、中途半端になる気がして挑戦を決意した」

 東大出身。卒業生は閣僚や大手企業で安定した人生を送るというイメージが強い中、東大卒でBリーグ初のHCに就任。厳しい勝負の世界で生きる選択をしたその思いは。

 「実は高校卒業後に1年浪人している。浪人生は“無職”。1年間、そういう見られ方をしていたのに、大学受かった瞬間から『東大生』と言われる。見られ方があまりに変わり過ぎて、当時、そのレッテルに振り回されたら怖いなと感じた。ただ、自分は以前から『バスケットの指導者になりたい』という考えを持っていただけ。そこはブラさないで行きたいと思ってます」

 最後に改めて今季のチーム目標を聞いた。

 「B2優勝とB1昇格を目指して頑張ります」

 ◆森 高大(もり・たかひろ)1989年6月30日、香川生まれ。35歳。高松高から東大に進学し、ウエストバージニア大学院を卒業。B1のA東京ACなどを9年務めて、今季からベルテックス静岡HCに就任。170センチ、73キロ。

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