アストロズ菊池雄星、出番なく終戦「祈ることしかできなかった」「ここが自分の野球人生の基準になる」
スポーツ報知 / 2024年10月3日 8時39分
◆米大リーグ・ワイルドカードシリーズ アストロズ2―5タイガース(2日 米テキサス州ヒューストン=ミニッツメイドパーク)
シリーズ第2戦を行い、初戦白星のタイガースが、2―2で迎えた8回2死満塁、代打イバネスが走者一掃の左翼線二塁打を放ち、5―2と勝ち越し。2連勝で、5日(日本時間6日)に敵地で開幕するガーディアンズとの地区シリーズに駒を進めた。
勝って1勝1敗になった場合、3日の第3戦(同4日)に先発予定だったアストロズの菊池雄星投手は、緊急中継ぎ登板に備えてブルペンで待機。9回には投球練習を行っていたが、出番なく、メジャー6年目が終了した。
菊池の試合後の一問一答は以下の通り。
―ブルペンで終戦。
「祈ることしかできなかったですけど、(延長)10回に向けて準備してました」
―どういう状況での出番を予定していたか。
「4回までに出番がなかったら、延長でと。最初に流れが変わりそうな場面か、それがなければ、延長戦の最初。きょう負けたら終わりですから、応援しながら準備をしていた。なるべくフレッシュな状態で明日と言われていましたが、きょう勝たなければ明日はないので、連投のつもりだった」
―自身プレーオフ初先発、あと一歩で実現せず。
「そうですね。去年先発できなくて、中継ぎで失点して悔しい思いをした。今年こそ先発で、という思いで1年間準備をしてきました。まさか、ヒューストンに来るチャンスがあるとは思わなかったけど、ここに来た意味もしっかり理解していたつもり。ポストシーズンで投げ続けるためにトレードしてもらったと思っていましたから。2試合で終わってしまい、悔しいという表現で、いいのかどうか分からない」
―トレード後、アストロズで約2か月強を過ごして。
「なぜ勝ち続けているのか、が分かる。選手、監督、コーチ、スタッフの団結力などを感じました。このチームで長く野球をしたいと思っていたけど、やり残したことがある。ここからというところで負けてしまった。ここで終わるとは思ってなかったので、悔しい気持ちと、このチームでやれて良かった、という気持ちです」
―アストロズのメンタルを肌で実感して。
「常勝チームは初めての経験でしたから。ここが、間違いなく、自分の野球人生の基準になると思います。このチームを経験できたことは、今後、どの球団になるか分からないけど、ヒューストンが組織として、こういうチームが勝つんだという基準になるぐらい、インパクトが大きかった2か月間でした」
―メジャー6年目、投手としてアストロズで学んだことは。
「月並みですけど、データの見方を一から勉強しました。今までは自分の投げたいボールを投げ、気持ちいいと思った球を投げていただけで。いかにバッターの嫌がることをするかというのは、このチームでは各選手がやっている。バッター陣も自分の得意なカウントにいかに持っていくか。ピッチャーを楽な状態にさせないかを意識していますし。そういうデータの扱い方はすごく勉強になりましたし、もう一つは、自分自身のボールを信じて、しっかりと使い方を考えていけば、十分これからも戦っていけるという自信。オフシーズンはもう一回、さらに上のレベルに行けるように、まだまだね、ここからだと思います。少し休んで、ちょっと頭を整理してから。家族も引っ越しもある中、頑張ってくれた。妻と息子に寂しい思いさせたんで、家族サービスをして、そこからまた進めたいなと思います」
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