「浪速のロッキー」赤井英和さん長男・英五郎が６回ＴＫＯ勝利 「（今後は）格上と試合して自分を試したい」

６回TKO勝利の赤井英五郎(右）（カメラ・堺　恒志）

◆プロボクシング　▽ミドル級（７２・５キロ以下）６回戦　赤井英五郎―ジャン・ウェンハオ（５日、東京・後楽園ホール）

　元ボクサーで俳優の赤井英和さんの長男・英五郎（帝拳）が昨年１２月の全日本新人王決定戦以来、１０か月ぶりの試合に臨んだ。ジャン・ウェンハオ（中国）と対戦し６回に右ストレートからロープ際に追い込んでラッシュ。レフェリーが試合を止めてＴＫＯ勝利を飾った。「セコンドからいいのが一発入ったら、まとめて強いパンチを入れろと言われていた」と試合後はほっとした表情を見せた。

　試合から離れている間に、「前に行くのには被弾する確率も上がるから怖い部分はあるんですけど、やっぱり相手からすれば、それが一番怖いんじゃないかって」と改めて、好戦的なスタイルで臨む覚悟を決めた。今回の試合に向けて計５週間、週３回１日４～５ラウンドのスパーリングを積んできた。

　初めての６回戦だったが、「いかに継続的にプレッシャーを与えられるか」を考え、これまでは手に頼りがちだったが、全身を使って圧力をかけた。さらに、猪突（ちょとつ）猛進ではなく、４回には足を使って、軽快な動きを見せてテンポを変えるなど創意工夫。「自立したボクシングができたかな」と笑った。　

　デビューから当時の日本記録となる１２連続ＫＯ勝利するなど、「浪速のロッキー」と呼ばれた英和さんと母・佳子さんもリングサイドから見守り、勝利の瞬間、立ち上がって拍手を送った。

　今後は「格上との試合をしたい。ランカーとやれるのであれば。日本ランカーでも世界でも。自分を試したい」と日本や世界ランキング入りを目指して強敵と戦うことを望んだ。