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育成3年目の笹原操希は走攻守三拍子そろった“長野2世”「バット軌道を変えた」スイング修正で打撃が安定

スポーツ報知 / 2024年10月6日 7時0分

走攻守三拍子そろった外野手を目指す笹原(カメラ・小泉 洋樹)

 巨人の若手選手の今を伝える「From G」。第12回は育成3年目の笹原操希(みさき)外野手(20)。走攻守三拍子そろった“長野2世”は今季、2軍で打率2割8分8厘と安定した打撃をマーク。同じ右打者のカブス・鈴木誠也外野手(30)を理想に掲げ、順調な成長を見せる有望株は、来季開幕前の支配下昇格を目標に掲げた。また、橋本到2軍打撃コーチが笹原の強みと今後の育成ビジョンを明かした。(取材・構成=小島 和之)

 育成3年目の有望株にとって、支配下昇格へ自信を深めるシーズンになった。今季はキャンプ3軍スタートだったが、7月に2軍へ昇格。イースタン・リーグでは48試合で打率2割8分8厘、0本塁打、11打点をマークした。

 「去年、一昨年とは違った感覚があり、守備と打撃に関しては勝負できるという自信がついてきました。去年までは2軍で簡単に終わる打席が多かった気がしますが、今年は2ストライクから粘れたり、安打になったりすることが多かったです」

 走攻守がそろったプレースタイルの右打者で、橋本2軍打撃コーチは「長野さんのようなタイプ」と評する。打者としての理想像は確実性と長打力を兼ね備え、三拍子そろうカブス・鈴木だ。

 「段階が大事ですが、最終的には鈴木誠也選手みたいな打者になりたい。バットの軌道もとてもきれいで、軽く振っている感じに見えるけど、すごく飛ぶ。体も大きいし、そんなに強く振らなくても強い打球が出るというのが理想です」

 進化の転機は昨秋にあった。古城3軍打撃コーチの助言で、それまでアッパー気味だったスイング軌道をレベルスイングへと修正した。

 「一番(の要因)は、バット軌道を変えたこと。少し差し込まれた時にもしっかり(バットがボールの軌道に)乗っているので、ライト方向にヒットが出る。去年に比べて本塁打は少ないですが、その分、打率が残っているのは改善できたからかなと思います」

 壁にもぶつかった。9月には3戦連続無安打もあり、三振数も大きく増加。3軍と比べて連戦が続く環境の中、気持ちの切り替えに苦しんだ。

 「僕は1試合通して、いい感じじゃないと嫌なんです。それを次の日も引きずって、結果が良くないと“結果を出さなきゃ”と思ってしまった。力が入って無駄な動きが出てきて、また打てなくなってという感じだったと思う。今は1打席の内容に一喜一憂しすぎないように、良くても悪くても切り替えています」

 まだ育成選手のため1軍でのプレー経験はないが、超一流がどんな心がけで過ごしているかを学ぶ機会があったという。

 「萩尾さんとご飯に行った時に1軍の話を聞いたりしました。『(坂本)勇人さんは若い時が一番練習した』と。なんでですか?と聞いたら、『やっぱり自分が一番うまくなりたいという気持ちが強かったと言っていたよ』と。準備にもすごく時間かけてやっていると言っていましたし、長年続けられるのはそういうところ(が要因)なんだなって」

 同年代では、1学年下の浅野が8月中旬に昇格し、そのまま1軍に定着して4年ぶりのリーグ優勝に貢献した。先を走る後輩は、笹原にとってどんな存在なのか。

 「ライバルだとは思っていないです。僕は育成で入ってきて、翔吾はドラ1。ああなってるのが普通なのかなって思ってます。試合がやっていれば『翔吾、頑張れよ!』と思う。そこに入っていかなきゃいけないので少しは気にしますけど…。今は来年、再来年と契約をしてもらうために、自分が成長しなければいけない。できることを精いっぱいやることが一番」

 順調にステップを踏めている手応えがあるからこそ、目標の支配下昇格への青写真は描けつつある。

 「3年目はいい感じに来られていて、これだけ勝負ができている。来年には1軍のオープン戦に出て、開幕前に支配下になれればベスト。来年のキャンプで1、2軍でスタートできれば、紅白戦などのアピールチャンスがある。そこで結果が出せるようにしたい」

 2ケタの背番号をつかむチャンスを逃さぬために、鍛錬の秋を過ごしていく。

 橋本到コーチ 笹原は走攻守を高いレベルでこなせるタイプで、広角に打球を飛ばす力があります。試合の最初から出て、3~4打席の中で結果を残していくレギュラータイプの選手で、巨人では長野さんのようなタイプだと感じています。

 9月上旬には調子を落とした時期があり、ボールとの距離がうまく取れずに差し込まれるような状態でした。そこからはトップの位置(バットを引いた状態)から、ボールを捉えるまでを無駄なくシンプルにすることをテーマに設定しました。現在はトップ位置での収まりがとても良くなり、直球に対して遅れなくなってきました。

 今は大学3年の年代ですが、フィジカル面やスイングスピード、打球スピードはとても理想的な伸び方をしてきています。2年後にプロ入りする同年代の大学生にはリードしていなければいけない立場となりますが、全体的に高いレベルでのパフォーマンスを見せてくれるだろうと期待しています。(2軍打撃コーチ)

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