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45歳で迎えるロス五輪は「選手か指導者か」 ソフトボール上野由岐子が1167日ぶり先発で139球完投

スポーツ報知 / 2024年10月7日 6時0分

9回を完投したビックカメラ高崎の上野

 ソフトボールのニトリJDリーグのレギュラーシーズン第11節が各地で行われ、東地区2位のビックカメラ高崎が同1位の日立との首位攻防戦(東京・多摩市一本杉公園野球場)で、1―1の引き分け。レジェンド・上野由岐子投手(42)が、2度目の金メダルに輝いた2021年東京五輪決勝以来、1167日ぶりに先発登板。延長9回を139球で完投したが、1―0の7回に日立の6番・森山遥菜(31)に同点ソロを浴びた。

 鉄腕ぶりは健在だ。1死二、三塁から行われた1―1の延長9回。上野は最後の打者を二邪飛に打ち取ると「ヨッシ」と軽い足取りでベンチに駆け戻った。3年前の東京五輪の決勝以来の先発マウンドに上がり、9回1失点。「1点を守り切れなかったのは後悔」と悔しさがにじんだが、20年の前身日本リーグ決勝以来、4年ぶりの完投を42歳で果たし「久々で先発どうやっていたかな?って。その分、緊張感を持って丁寧に投げられた」と振り返った。

 開幕投手の浜村ゆかり(29)が負傷離脱中で、今季終盤の日立との首位攻防戦で先発を託された。東京五輪後に左膝を手術し22年は自身初の登板ゼロで終え、23年から救援登板が続いていた。前日(5日)に先発を告げられ、「勝ちたい一戦。仕事を全うする」と、首位を相手に3回は3つのアウトを全て三振で奪うなど6回まで無失点に封じた。7回にフェンスオーバーされた高めの球を「すごく順調にきていたが(被弾は)一番投げちゃいけない球。勝ちゲームを取り切れなかった」と反省も忘れない。

指導者講座受講 7月に42歳を迎えた。45歳で迎える28年ロス五輪以降を見据え、9月から練習の傍ら日本オリンピック委員会の指導者養成講座を週4日、受講し始めた。「(ロスは)選手で関わることになるか、指導者か、今は分からないが、日本の力になれるよう準備はしたい」と2大会ぶりにソフトボールが復活する五輪を視野に入れ、“今”を過ごす。

 7月のW杯では米国との決勝を含む3試合に中継ぎ登板し、10年ぶりのVに貢献。MVPを獲得し、再び世界に鉄腕伝説をとどろかせた上野。「42歳、頑張っていきます」とベテランは腕をまくった。(宮下 京香)

 ◆2021東京五輪後の上野

 ▽21年12月 五輪まで酷使してきた左膝を手術。

 ▽22年 チームはニトリJDリーグ初代女王に輝くも、自身は実業団入り後22年目で初の登板ゼロに終わる。

 ▽23年4月 シーズン初戦の大垣ミナモ戦で3番手として7回からマウンドに上がり、自身最長ブランクとなる511日ぶりの登板を果たし、1回無失点。プレーオフ決勝を含むシーズンで22試合に中継ぎ登板し、チームは準優勝。

 ▽24年7月 W杯優勝に貢献。

 ▽10月6日 今季は日立戦前まで9試合にリリーフ登板し、防御率0.67。

 ◆上野 由岐子(うえの・ゆきこ)1982年7月22日、福岡市生まれ。42歳。小学3年で競技を始め、2001年に実業団の日立高崎(現ビックカメラ高崎)入り。代表初選出の02年世界選手権・中国戦で完全試合。初出場した04年アテネ五輪銅メダル。08年北京で日本初の金。21年東京では実施した五輪での2連覇。12、14年世界選手権金。アジア大会は02~23年に6連覇。最速121キロ。右投右打。身長174センチ。

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