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大谷翔平PSデビュー弾 落ち着き取り戻した初回初球フルスイング空振り

スポーツ報知 / 2024年10月7日 5時0分

◆米大リーグ・地区シリーズ ドジャース7ー5パドレス(5日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が5日(日本時間6日)、チームの今季ポストシーズン(PS)初戦となった地区シリーズ(S)第1戦の本拠地・パドレス戦に「1番・DH」で出場。2打席目に日本人選手初のPSデビュー弾となる同点3ランを放った。3打席目にも逆転劇につながる中前安打を放つなど、5打数2安打3打点の活躍でチームの白星発進に貢献。自身にとってもメジャー7年目で初めてたどり着いた10月の戦いで、堂々の姿を見せた。

 7年間ためてきた思いが爆発した。大谷はバットを力任せに放り投げた。勢いよくパドレスのベンチ前へ転がったが、それほど無我夢中だった。2度、叫びながら走り出した。「素晴らしい投手から打てたのがすごくうれしかった。ちょっと自分が思ってたよりギリギリだったんですけど(笑い)。もうちょっとで危ないかなという感じでした」。試合を振り出しにする一発を、試合後の会見で自虐的な笑みを交えて振り返った。

 初回に弟分の山本がまさかの3失点。いきなり追いかける苦しい展開になって迎えた2回2死一、二塁の2打席目。3球目に自打球が左膝付近に当たって表情をゆがめて打席を外した直後だった。今季、14勝でノーヒッターも達成した右腕シースの高めの96・9マイル(約155・9キロ)直球を振り抜くと、打球は一直線に右翼席へ飛び込んでいった。「球界でトップクラスの投手から、ああいうところで打てたというのは自分としてもすごく特別。難しいボールでしたけど、自分にとってすごく自信になるかなと思います」。真美子夫人、愛犬のデコピンも球場に駆け付けた中、日本人選手のPSの本塁打は12年のイチロー(ヤンキース)以来12年ぶり7人目、17発目で、初出場本塁打は日本人初の快挙だった。

 本拠地が揺れるほど沸いた同点弾の直後、再び山本が勝ち越しを許したが、大谷の集中力は切れていなかった。2点を追う4回1死一、二塁でもバットを折られながら執念で中前に落とす安打を放つ。満塁と好機を拡大し、暴投やT・ヘルナンデスの2点適時打で3点を奪う逆転劇につなげた。背番号17が導いた白星発進に「まず初戦を取れたことはみんなで大いに喜ぶべきですし、明日にまたいい勢いを持っていきたい」と気を引き締めつつ、喜んだ。

 エンゼルス時代には縁がなく、ド軍1年目、メジャー7年目でたどり着いた初のPS。異様な雰囲気に「興奮する中で…」と、約16分間あった1回表はベンチで落ち着きがなく動いていた。平常心に戻ったのは、初回先頭の1打席目。左飛だったが、重視したのはその過程だった。初球の高めのナックルカーブにフルスイングして空振りしたことが、意外にも手応えにつながった。「1球目から反応できた。落ち着きというか、自分の中でスッと入れる感覚はあった」。試合のなかった5日間の感覚をたった1球で取り戻したのは、さすがのひと言だ。

 ドジャースは22年地区シリーズ第1戦のパドレス戦で勝ってからPSは2年間で6連敗中だった。最大の要因は打線の不振。PSの1試合6点以上は21年以来3年ぶりで、3打点を挙げた選手も直近2年はなし。負の歴史から大谷が救った。第2戦はダルビッシュとの対戦が待つ。「自分のいい打席を送りたい。それがいい結果に結びつくんじゃないかなと思います」。初舞台を踏んでまたひとつ、大谷翔平が大きくなった。(安藤 宏太)

◆球団初の逆転劇

 〇…大谷が呼び込んだ逆転劇は“球団史上初”のものだった。MLB公式サイトのS・ラングス記者によると、ドジャースはPSで初回に3点以上リードを奪われた試合はこれまで0勝14敗だったという。「最初の14試合は大谷翔平がいなかった…。でも、今はいる!」と、同記者は自身のXに興奮気味に投稿した。

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