「おむすび」橋本環奈の“憧れの先輩役”松本怜生「セリフの言い方を間違えるとナルシストっぽく聞こえちゃうかも…」

ヒロインの書道部の先輩・風見亮介を演じる松本怜生（ＮＨＫ提供）

　放送２週目に入ったＮＨＫ連続テレビ小説「おむすび」（総合＝月～土曜・前８時）で、福岡在住の高校１年のヒロイン・米田結（橋本環奈）が憧れている書道部の先輩・風見亮介を演じる松本怜生（れお）が注目を集めている。

　ＮＨＫ（総合・ＢＳ）には「柚木さんちの四兄弟。」「正直不動産２」「あきない世傳　金と銀」で単発出演してきたが、朝ドラは初めて。「やっぱり、他の作品とは違う、思い入れがあるなと思いました。今のようにスマートフォンがない時代から、朝起きて、学校に行く前にテレビで放送されているというのは、自分にとっては、日常の当たり前の風景の一つだったので、出演が決まってうれしかったです」と喜びをかみしる一方、「朝ドラと特に意識するのではなく、ここまでの撮影も、求められていることに一心に食らいついたという感じ」と、序盤の重要なポジションを意識した。

　書道の腕が全国トップクラスという役どころ。「優しくて、余裕があって。ちょっとカッコいいセリフが多い役柄なんです。言い方を間違えるとポエムっぽく聞こえるというか、ナルシストっぽく聞こえちゃうかも…みたいな」と、セリフのバランスを工夫しているという。

　だが自身は、書道に向き合ったのは小学生以来だった。「久々に練習させてもらいましたが、本当にうまく書けなくて挫折しそうに。書道指導の先生がついてくださって、（東京から）日帰りで大阪まで練習。納得できるものができなくても、大阪で連日練習させてもらうわけにいかないので、持ち帰ってやるしかありません。習字セットを買って、半紙も４００枚くらい買いました」と役作りに熱を込めた。

　その成果を目に見せたのが、きょう９日に放送された第８回。横断幕に「一致団結」と書くシーンは本番、一発勝負だった。「一番大変でした。経験させてもらえたことが、もう本当に貴重だなと思うくらい。自分でもよくやったなと思います。とても新鮮でした。緊張せず『何とかなる！』と思ってやりました。緊張していられなかったという方が正しいです」と、納得の四文字が書けてホッとした様子だ。

　ドラマは今後、ヒロイン・結がハギャレン（博多ギャル連合）の熱心な勧誘に傾いていく。松本は「自分が好きなことに対して真っすぐに、正直に、大切に生きる。それがモットーの作品だと思います。それを象徴するのが“ギャル”。自分らしさだったり、ポジティブなところだったり、自分の『好き』に向かっていく姿が勇気や前向きな気持ちを与えるような作品だと思っているので、そういうところを感じてもらえたらうれしいです」と視聴者に魅力をアピールした。