バレー日本代表・西田有志「是が非でも取りたい」SVリーグ開幕戦で激突の高橋藍に闘志メラメラ
スポーツ報知 / 2024年10月10日 5時0分
バレーボールの新リーグ「大同生命SVリーグ」は11日、男子のサントリーVS大阪ブルテオン(B)で開幕する。大阪Bのエースでパリ五輪代表の西田有志(24)がこのほどスポーツ報知の取材に応じ、初代王者を目指し「熱量100%」で戦うと宣言。同代表でサントリーの高橋藍(らん、23)との開幕決戦から注目を浴びる今季を、日本代表の人気を国内リーグにつなげる「ラストチャンス」と位置付けた。(取材・構成=林 直史)
国内最高峰の新リーグの幕開けを前に、西田の表情に覚悟がにじんだ。29年ぶりに8強入りした21年東京五輪後など日本代表の人気を国内リーグに定着させられなかった苦い経験を踏まえ、危機感を持って呼びかけた。
「ここで大きなきっかけをつかまないといけない。流れをつかめるような機会を何回も逃してきた。選手もクラブも、今まで通りにやっていたら同じことを繰り返してしまう。これが本当にラストチャンスと思いながら、自分たちはやっていかないといけない」
日本バレー界にとっては、高い注目を浴びた今夏のパリ五輪直後の大きな挑戦だ。西田が所属するチームは社名のパナソニックと愛称のパンサーズを外し、「大阪ブルテオン」と改称。新リーグが目指す地域密着へ、積極的に変革に取り組んでいる。自身も五輪後はメディア出演などを通じ、興味を持つ“入り口”となるべく活動してきた。
「できることは限られているけど、今はありがたいことに多くの仕事をいただいたり、メディアにも取り上げてもらえている。その中でプレーでは熱量100%を持って、バレーの面白さを伝えていきたい」
選手個々がプロ意識を持った上で、試合の中身でもアピールしていく。前身Vリーグからコートに同時に立てる外国人選手枠(アジア枠を除く)が1から2に増え、ポーランド代表でパリ五輪銀メダルのシリフカ(サントリー)らが参戦。世界レベルを実現できる土俵が整った。
「誰が見てもレベルが高いと思う展開を見せる意識を各チームが持たなければいけない。海外の有名な選手もたくさん来てくれた。日本バレーが評価されていると自信を持っていい。パリ五輪と同じような展開を日本バレーでもできるんだぞ、というのを全員が証明することで、バレーボールをやりたいと思う方が増えることにもつながる」
11日の開幕戦は高橋藍らが所属するサントリーと激突する。約6900枚のチケットは完売し、テレビで生中継される。「熱い戦いになる。是が非でも取りたい」と闘志を燃やし、その先に見据える場所は一つだ。
「目標はもちろん初代王者。個人としてはベースのレベルを高くした上で常にいいパフォーマンスをして、プレーオフではよりギアが上がっていく選手に作り上げたい」
自身最大の目標「世界一のオポジット」を目指し、パリ五輪後は専門家の知見を借りながら、跳躍力や動体視力を磨くトレーニングにも取り組んできた。24歳が進化と熱量の全てを注ぎ、SVリーグを盛り上げる。
◆大同生命SVリーグ・サントリーVS大阪B戦
▽日時・場所 オープニングマッチ=11日午後7時5分、東京体育館。第2戦=14日同1時5分、エディオンアリーナ大阪。
▽観戦チケット オープニングマッチ=約6900人を見込むが、発売開始から約1時間半で完売。急きょ2日に中継カメラの見切れ席を開放し、6組12人分を追加販売。第2戦=約3000席が発売開始から約50分で完売。
▽テレビ放送 11日はフジ系で生中継、J SPORTSオンデマンドで生配信。
▽オープニングマッチの催し 人気漫画「ハイキュー!」の作者の古舘春一氏がキービジュアルの絵を描き下ろし、初披露。作曲家の坂東祐大氏が音楽を担当し、オリジナルのアンセム「Stories」(ストーリーズ)を始め、選手入場やセット間など展開によって違う曲を流す。
〇…昨季Vリーグ準優勝の大阪Bが強力布陣で新リーグに臨む。パリ五輪日本代表の西田やリベロ山本智大(29)、ミドルブロッカー山内晶大(30)、米国代表で銅メダルのジェスキー・トーマス(31)らを主軸とした昨季から、アウトサイドヒッター富田将馬(27)、キューバ出身のロペス・ミゲル(27)、セッター永露元稀(28)を補強。司令塔の永露が層の厚い攻撃陣をどう導くかが鍵だ。主将の山内は「初代王者は大きな肩書。絶対に取りにいく」と意気込んだ。
◆大阪ブルテオン 1951年創設。本拠地は大阪・枚方市。6月にパナソニックパンサーズから改名。Blue to Eon(永遠なる青)という意志を込め、青は「BRAVE(勇敢)」、「LEADING(先頭に立つ)」、「UNITED(ファン、地域と団結)」、「ENERGETIC(力を届ける)」の意。Vリーグ(日本リーグ含む)で優勝7回、準優勝10回。全日本選手権は優勝5回。監督は東京五輪金メダルのフランス代表を率いたティリ・ロラン氏(60)。
◆西田 有志(にしだ・ゆうじ)2000年1月30日、三重・いなべ市生まれ。24歳。4歳でバレーを始める。三重・海星高を卒業後の18年にジェイテクト(現STINGS愛知)に加入。同年に日本代表選出。イタリア1部ビーボ・バレンティア、ジェイテクトを経て23年からパナソニック(現大阪B)でプレー。23年のネーションズリーグ銅、24年は銀。五輪は21年東京大会、24年パリ大会ともに7位。妻は元女子代表の古賀紗理那さん(28)。186センチのオポジット。
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