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機動力の井上拓真に戦略の堤聖也、自在の中谷潤人…13、14日ボクシング「7大世界戦」を山中慎介氏が占う

スポーツ報知 / 2024年10月10日 6時30分

8月22日、記者会見で並んだ中谷(左)と井上拓

 プロボクシング「7大世界戦+那須川天心地域タイトル戦」という8つのビッグマッチが行われる「Prime Video Boxing 10」は13、14日、東京・有明アリーナでゴングを迎える。注目カード目白押しの中、スポーツ報知評論家で「神の左」の異名を持つ元WBC世界バンタム級王者の山中慎介氏(41)は両日のメインイベントに登場するバンタム級の選手たちに注目。試合の解説も務める同氏は、その先の統一戦にも目を向け、7つの世界戦の行方を占った。

* * * *

13日・有明アリーナ

 ▽13日 WBAバンタム級 王者・井上拓真 5・5―4・5 2位・堤聖也

 実力派日本人同士の激突。スピード、テクニックと総合力では拓真がややリードするが、戦略家で知られる堤は相手の長所を消す戦術を駆使するはず。お互い相手の動きを見るという場面もあるだろうが、打ち合いになるだろう。堤はパンチを打つタイミングが独特で、スイッチもするとあって拓真にとってはやりづらい相手だろう。

 堤は打ち合いに持ち込み拓真の機動力を消したい。乱打戦に持ち込めれば面白いが、拓真はそう簡単には崩れないはずだ。今回が3度目の防衛戦となり、世界戦という舞台でのキャリアに大きな差がある。最終的にはそのキャリアの差が勝敗を左右する気がする。

 ▽13日 WBCフライ級王座決定戦 1位・寺地拳四朗 6―4 2位クリストファー・ロサレス

 拳四朗はウェートを上げて調整が楽になりコンディションはいいはず。持ち味の小刻みなフットワークを駆使すれば2階級制覇は近づく。

 ▽13日 WBAフライ級 王者・ユーリ阿久井政悟 6・5―3・5 15位タナンチャイ・チャルンパック

 ユーリの2度目の防衛戦。世界を取ってから成長著しい選手で安定感がでてきた。パンチを当てるタイミングも良く、実力を発揮できればベルト死守は堅い。

 ▽13日 WBOライトフライ級王座決定戦 1位・岩田翔吉 5・5―4・5 2位ハイロ・ノリエガ

 岩田は2度目のタイトル戦。昨年4月の再起から4連続KO勝利とひと皮むけた。足を使いリングを動き回るノリエガをいかに捕まえるかがカギ。

14日・有明アリーナ

 ▽14日 WBCバンタム級 王者・中谷潤人 7―3 1位ペッチ・ソー・チットパッタナ

 今や世界的な評価を得る中谷の2度目の防衛戦。相手との距離が遠くても近くてもお構いなし。どこからでも相手を倒すパンチを持ち、ディフェンスもうまい。サウスポーのペッチはこのクラスではサイズも大きく、前に出るファイタースタイル。興味深いのは中谷が5年4か月ぶりにサウスポーと対戦するということ。左構えの選手に、どんな攻略法を披露するか。サウスポー同士、中谷の左右のボディーが当たる予感もする。最終的には王者のKO防衛となるだろう。

 ▽14日 WBOスーパーフライ級 王者・田中恒成 6―4 同級6位プメレレ・カフ

 田中のV1戦。スーパーフライ級でのベルト統一を狙う田中は、勝利はもちろん内容が問われる一戦。他団体の2王者に負けないだけの存在感を証明したい。

 ▽14日 WBOフライ級 王者アンソニー・オラスクアガ 5・5―4・5 1位ジョナサン・ゴンサレス

 好戦的な王者オラスクアガに対し、足を使いリングを大きく使うゴンサレスとファイトスタイルは対照的。実力者同士だけに内容は濃い試合になる。

* * * *

 この2日間のメインイベントには、勝敗に加え、その先の「統一戦」というキーワードが存在する。すでにWBAの拓真、WBCの中谷ともに統一戦を希望している。もちろん堤がWBAの新チャンピオンになっても同じだろう。中谷が対戦するペッチは、18年12月に拓真とWBC世界バンタム級暫定王座決定戦で対戦して判定負けしている。6年前であまり参考にはならないとはいえ、拓真の判定勝ちに対し、中谷は―。両日のメインを見て、頭の中で2人を戦わせてみたいと思う。

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