市川團十郎が「千秋楽まで懸命につとめる」５役早替わりで魅了 大阪松竹座「十月大歌舞伎」開幕

十月大歌舞伎が初日を迎え雷神不動北山櫻を演じる市川團十郎（カメラ・石田　順平）

　歌舞伎俳優の市川團十郎が１０日、大阪松竹座で十三代目市川團十郎襲名披露、八代目市川新之助初舞台興行のラストを飾る「十月大歌舞伎」の初日を迎えた。

　昼の部の口上に、柿色の裃（かみしも）で登場した團十郎は「２０２２年より始まりました襲名披露が、大阪の地で大トリとなり、このようなありがたいことはございません」と、あいさつ。また、「雷神不動北山櫻（なるかみふどうきたやまざくら）」が二代目團十郎により１７４２年に大阪の地で上演されたこと、さらに、５役早替わりの役柄や、あらすじについてユーモアも交えながら解説した。最後に「５役を精いっぱい、千秋楽まで懸命につとめさせていただきます」と決意表明し、「成田屋！」の大向こうがかかった。

　夜の部では、市川新之助と「連獅子（れんじし）」で親子共演する。