“ポスト古賀”背番号２継承の２２歳「紗理那さんを目指す」１０得点「相手に恐れられる選手になる」

佐藤淑乃

◆バレーボール　▽大同生命ＳＶリーグ　埼玉上尾３―０ＮＥＣ川崎（１２日、川崎市とどろきアリーナ）

　女子が開幕し、昨季Ｖリーグ３位の埼玉上尾が同１位のＮＥＣ川崎に３―０で完勝。大同生命ＳＶリーグの初勝利をつかんだ。開幕戦後にＮＥＣ（現ＮＥＣ川崎）で２０１５年から９季プレーし、パリ五輪後の８月に現役を退いた古賀紗理那さん（２８）の引退セレモニーを実施。黒星発進となったが、古賀さんから背番号２を受け継いだ佐藤淑乃（２２）が１０得点で“ポスト古賀”に名乗りを上げた。

　大エースが抜けたＮＥＣ川崎で、佐藤が存在感を示した。ＳＶリーグ開幕戦で３２８０人の観衆が詰めかけた中、第２セット、７―１０で高い跳躍から痛烈なバックアタックを打ち込んだ。８月に引退した古賀さんが見つめる中、背番号２を受け継いだ２２歳が「紗理那さんのような選手になりたい」とチーム３位の１０得点の活躍で“ポスト古賀”に名乗り出た。

　この日、試合後にはＮＥＣで９季プレーし、８月に引退した古賀さんの引退セレモニーが行われた。憧れの目で見つめた佐藤は「相手に恐れられる選手になる」と決意。鋭いサーブのほか、後衛からも攻撃に参加する積極性が武器で２８年ロサンゼルス五輪出場を目標に置く。開幕戦こそ埼玉上尾に完敗したが、エース候補は「ＮＥＣでも代表でも紗理那さんを目指す。２番にふさわしい選手になる」と思いを込めた。（宮下　京香）

　◆佐藤　淑乃（さとう・よしの）２００１年１１月１２日、千葉市生まれ。２２歳。千葉・敬愛学園高―筑波大卒。２２年に日本代表に選出。同年の世界選手権代表。大学４年時の２３年に春季＆秋季リーグ戦、全日本大学選手権の３冠達成。内定選手としてＮＥＣ（現ＮＥＣ川崎）入りし、今季、古賀さんがつけた背番号「２」を受け継いだ。憧れは男子代表の石川祐希（２８）。１７８センチのアウトサイドヒッター。