翠富士が地元・静岡巡業で“孤軍奮闘”…後輩・熱海富士の分も３８００人盛り上げた

ちびっ子力士を持ち上げる翠富士

　大相撲の秋巡業の静岡場所が１２日、このはなアリーナで行われた。静岡市開催は５年６か月ぶり。焼津市出身の西前頭８枚目・翠富士（２８）＝伊勢ケ浜、飛龍高出＝が集まった約３８００人のファンに元気な姿を見せた。

　右変形性股関節症で巡業を離脱したもう一人の地元幕内力士、熱海富士（２２）＝伊勢ケ浜＝が不在の分、兄弟子が奮闘した。開場してすぐ握手会に出席し、稽古前には即席のサイン会に応じた。ちびっ子力士らに胸を出したあとは、髪結い実演で土俵に上がった。取組では宇良との番外相撲を含めて３番を消化。物言いがつく一戦もあったが、３連勝で拍手を浴びた。

　休場の熱海富士については「地元に来ないのはダメだなと思う」と、ジョークを交えながらも、「かわいい後輩なんで」と、病状を案じた。地元の感想を聞かれ、「静岡は声援が多くてうれしい」。納めの場所となる九州場所（１１月１０日初日・福岡国際センター）では「できる限り勝てるように頑張ります」と、健闘を誓った。（塩沢　武士）