木村拓哉「お互いクレイジーになっちゃいましょう」２年半ぶり単独ライブ 横アリは２９年ぶり

２年半ぶりのワンマンライブを全力で駆け抜けた木村拓哉

　俳優で歌手の木村拓哉（５１）が１３日、横浜アリーナで全国ツアー「ＳＥＥ　ＹＯＵ　ＴＨＥＲＥ」（全国５都市８公演）の神奈川公演初日を迎えた。８月１４日にリリースした最新アルバム「ＳＥＥ　ＹＯＵ　ＴＨＥＲＥ」の収録曲を中心に全２１曲を披露。ＭＣでは、公私で親交の深い明石家さんま（６９）がサプライズ登場し、豪華共演が実現した。

　１万５０００人の視線が一点に注がれる中、木村が直立不動で登場した。「お互いクレイジーになっちゃいましょう」と呼び掛け、最新アルバム収録曲の「Ｃｒａｚｙ　ｉｎ　ｌｏｖｅ」や「Ｃｈｅｒｒｙ　Ｂｏｍｂ」を披露。両手を広げ、ステージの端から端まで駆け抜け、ひざまずいて楽曲の世界を表現した。いつも通り、力の限りにパフォーマンスを届けると「初っぱなから飛ばし気味。ヤバイ、飛ばしすぎた」。思わず水を飲む場面も見られた。

　横浜アリーナでのライブは、ＳＭＡＰの全国ツアー（９５年）以来２９年ぶり。「非常に久々なんですけども。自分のライブをここでやらせていただけると思っていなかったので。テンション爆上がりなんですけど」とほほ笑むと、会場全体に笑顔が広がった。

　自身３度目のツアーで、２年半ぶりのワンマンライブ。「こうやったら喜んでくれるかなと試行錯誤した」と明かした通り、中盤には「そっち、お邪魔するわ」とトロッコでスタンドエリアを移動し、ファンとハイタッチ。誕生日のファンを祝福する演出も交え、木村中心に会場が一体となった。

　「Ｉ’ｌｌ　ｂｅ　ｔｈｅｒｅ」「ＲＥＣＩＰＥ」「心得」と自身が主演したドラマの主題歌を歌唱するブロックも。終盤にはＳＭＡＰの「ダイナマイト」と「ＫＡＮＳＨＡして」も披露し、「改めてこういう場に立たせていただくと、オレやっていていいんだなと感じることができます」。

　デビューから３０年以上。スターの宿命として苦難や雑音にも直面しながら一切の弱音や泣き言を吐かず、パフォーマンスと、その背中で示してきた。この日も、その生きざまは変わらず。「何があっても、胸張っていてください。皆が胸張っていたら、オレも同じように胸張っていける」と深々と頭を下げた。頂点に君臨し続ける理由が詰まった空間だった。（田中　雄己）