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元世界王者の鼻破壊!寺地拳四朗が具志堅用高超え世界戦15勝 単独日本歴代3位「ブレないボクシングを目指す」

スポーツ報知 / 2024年10月14日 6時10分

10回、ラッシュを掛ける寺地(左)(カメラ・小林 泰斗)

◆プロボクシング ▽WBC世界フライ級(50・8キロ以下)王座決定戦12回戦 ○同級1位・寺地拳四朗(11回TKO)同級2位クリストファー・ロサレス●(13日、東京・有明アリーナ)

 世界戦4試合が行われ、WBC世界フライ級王座決定戦は、前WBAスーパー&WBC世界ライトフライ級統一王者でWBC世界フライ級1位の寺地拳四朗(32)=BMB=が、同級2位クリストファー・ロサレス(30)=ニカラグア=を11回TKOで下し、新王者となった。日本人単独3位の世界戦15勝を挙げ、日本ジム所属ボクサーでは18人目の世界2階級制覇。(観衆9500)

 拳四朗の“神拳”が元世界王者の鼻をへし折った。自在に構えを左右に変えてくるロサレスの動きを冷静に見極め、強烈なワンツーを打ち込む。3回には強烈な右クロスだ。拳四朗は速い攻撃で相手を懐に入れない。序盤から出続けるロサレスの鼻出血が止まらず、11回開始早々、医師が試合続行不可能と判断。レフェリーが試合を止めた。「カネロに寺地拳四朗の強さを見せたい」の言葉通り、ロサレスの応援に駆け付けた世界3団体スーパーミドル級統一王者のアルバレス(メキシコ)に、新王者は強さを示した。

 「勝ててホッとした。実はメッチャ緊張した。久々で、2階級目だったので。(相手の鼻は)折れているのは分かった。パンチをもらわずに当てるボクシングができた」。1月、カニサレス(ベネズエラ)に判定勝ちしてライトフライ級の2本のベルトは守ったものの、統一戦のメドが立たず、減量苦もあることから目標を世界2階級制覇に変えた。

 フライ級に上げ、食事を取りながらの練習が可能となった。縦の動きに横の動作を加えることで、的を絞らせないようにした。打ち合いスタイルに転じたことで被弾も多くなったが、ウィービングなど上体をより動かしてディフェンスも強化。1月に手術を受けた右拳は全力でパンチが打てるようになり、実戦練習は2か月間で約180回。階級を上げることで新スタイルを確立。この日、体重を5キロ戻してリングイン。「適正はフライ級と思っていた。体重55キロ前後で実戦練習すると動きも頭も回る。一番強い拳四朗になれる」と、三迫ジムの加藤健太チーフトレーナー(38)は目を細めた。

 「新しい、第2章の寺地拳四朗でいきたい」。世界戦勝利数も元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高を抜いて単独で日本歴代3位に。拳史朗は「皆が見たいのは統一戦。次は防衛戦になるか統一戦かは分からないが、ブレないボクシングを目指す」と他団体王者との統一戦を視野に入れた。(谷口 隆俊)

山中慎介Point

フライ級に階級を上げても拳四朗はしっかり強さを発揮した。持ち味の出入りの速いフットワークで、打っては離れ、確実にポイントを奪った。相手が打ち返そうとパンチを打っても、バックステップで空転させる。フライ級でも長期政権が期待できるだろう。

 ◆寺地 拳四朗(てらじ・けんしろう)1992年1月6日、京都・城陽市生まれ。32歳。関大4年時に国体ライトフライ級優勝。14年8月にプロデビュー。17年5月、WBC世界ライトフライ級王座を獲得し8度防衛。21年9月に陥落も、22年3月に王座奪回。同年11月にWBA同級王者・京口紘人(ワタナベ)との統一戦に勝利。今年、7月に両王座を返上した。父は元東洋太平洋ライトヘビー級王者でBMBジム会長の寺地永(ひさし)氏。身長164・5センチの右ボクサーファイター。

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