Ｊ３アスルクラロ沼津が今季初の逆転負け…ＦＷ和田育の今季１０点目で先制も後半２失点

前半４３分、ＧＫをかわしてシュートする沼津・和田（左＝カメラ・武藤　瑞基）

◆明治安田Ｊ３リーグ　第３２節　讃岐２－１沼津（１３日・愛鷹）

　アスルクラロ沼津は讃岐に１―２で敗れ、今季３度目の連敗で６位に後退した。前半４３分、ＦＷ和田育（２３）が自身初のシーズン２ケタゴールとなる今季１０点目をねじ込んで先制したが、後半に２失点。逆転負けは今季初で、６試合を残して自動昇格圏の２位・今治とは勝ち点１３差となった。

　相性の悪さを覆せなかった。沼津は対讃岐４連敗で５戦勝ちなし。前半のリードを守り切れず、自動昇格圏争いで厳しい立場に追い込まれた。中山雅史監督（５７）は「後半、相手ペースになった時に押し返す力がなかった」と唇をかんだ。

　前半は若きエースが見せた。同４３分、素早いリスタートからＦＷ津久井が縦に流す。走り込んだ和田がＧＫをかわして右足で仕留めた。「練習からクイックでスタートした時は狙ってきた」。開幕前目標に掲げたシーズン１０発をクリアした。

　しかし後半は暗転。同２分、クロスから同点ゴールを許し、同１９分には自陣の低い位置で奪われた所から決勝弾を被弾した。指揮官が「相手のコンパクトさに手こずった」と振り返ったように攻撃も後半はシュート３本。ＦＷ斎藤のクロスにＦＷ中野が合わせるなどしたが、１点が遠かった。

　この日は人気アニメ「ラブライブ！サンシャイン！」との“コラボマッチ”。声優の逢田梨香子、鈴木愛奈が駆け付け、試合前の選手紹介を担当するなどして盛り上げたが、白星は贈れなかった。次は２０日、敵地で金沢戦。和田は「自分のゴールで勝たせる選手にならないと」と気合を入れた。

（武藤　瑞基）

　〇…試合後、ＭＦ染矢一樹（３８）が会見し、今季限りでの引退を表明した。０９年、奈良産大から当時Ｊ２の岐阜に入団。岡山などを経て１６年から沼津でプレーしてきた。Ｊ２通算１９２試合１９得点、Ｊ３通算１５８試合１９得点。「自分の能力を考えたら１６年できたことは奇跡。周りの方に支えられここまで来ることができた」と感謝の思いを口にした。