出雲駅伝1区 青学大出身の岡山大・石鍋颯一が区間18位 原晋監督「はいしゃ復活です」
スポーツ報知 / 2024年10月14日 13時59分
◆学生3大駅伝開幕戦 出雲駅伝(14日、島根・出雲市出雲大社正面鳥居前スタート、出雲ドーム前ゴール=6区間45・1キロ)
レースの流れを決める大事な1区(8・0キロ)は、青学大の鶴川正也(4年)が23分38秒で区間賞を獲得した。
スタート時の気温は28・4度。大会史上2番目の暑さになった。スタート直後、5000メートル13分8秒41、1万メートル27分17秒14の自己ベスト記録を持つアイビーリーグ選抜のキーラン・トゥンティベイト(27)=ハーバード大出身=が先頭に立ったが、スローペースの展開。2キロ過ぎ、今年夏の高校野球、甲子園を沸かせた大社高校の前で、青学大を卒業後に岡山大の歯学部に編入した石鍋颯一(4年)が先頭に。3キロを過ぎて再び、トゥンティベイトがトップに立ち、少しずつペースアップした。
5キロを15分10秒で通過。残り1キロを過ぎて、トゥンティベイト、鶴川、国学院大の青木瑠郁(3年)に絞られ、残り400メートルで鶴川が抜け出した。
8秒差の2位にアイビーリーグ選抜、秒差なしの3位に国学院大が続いた。
3年連続6回目の優勝を目指す駒大の期待のルーキー桑田駿介は15秒差の6位。
序盤にレースを引っ張った岡山大の石鍋は区間18位だった。
5000メートルで14分8秒79、1万メートルは非公認ながら29分15秒0の自己ベスト記録を持つ石鍋は、横浜市都筑区の「いしなべ歯科クリニック」で院長を務める父・聡さん(61)の後を継いで歯科医となるために猛勉強の末、岡山大歯学部の編入試験に合格し、22年春に青学大を卒業後、6年制の歯学部2年生に編入した。同時に「青学大から来た大物ルーキー」として陸上競技部に入部。青学大で培った競技力と知識でチームメートを引っ張り、岡山大はスポーツ推薦制度がない国立大ながら中国四国トップレベルに成長。今年、出雲駅伝と全日本大学駅伝に初出場を決めた。
石鍋は青学大時代、学生3大駅伝に一度も出場できなかったが、文武両道で努力を重ね、昨年の全日本大学駅伝にはオープン参加の日本学連選抜の一員としてエース区間の7区(17・6キロ)を走った(区間17位)。岡山大のタスキをつけて初めて臨む出雲駅伝に向けて「区間13位以内」という目標を掲げていた。目標達成はならなかったが、青学大時代の恩師の原晋監督(57)は「まさに『はいしゃ復活』です」と健闘をたたえた。
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