ドジャース・世界一確率１００％ ＰＳ史上最長タイ３３イニング連続０封 先発フラーティは母に「ありがとう」

◆米大リーグ　ナ・リーグ優勝決定シリーズ第１戦　ドジャース９―０メッツ（１３日、米カリフォルニア州ロサンゼルス＝ドジャースタジアム）

　３人による完封リレーが決まり、ドジャースが歴史の扉をこじ開けた。パドレスとの地区シリーズ（Ｓ）第４戦から３試合連続シャットアウト。同第３戦の３回から続く連続イニング無失点は「３３」となり、１９６６年のオリオールズに５８年ぶりに並ぶＰＳ史上最長記録となった。ロバーツ監督は「チームの努力のたまものだ」と胸を張った。

　立役者は先発・フラーティだ。４回まで無安打、７回２安打無失点で今ＰＳ初勝利。試合後は生まれて間もない頃に養子として迎え入れてくれた母と抱き合い、耳元でそっと伝えた。「俺を支えてくれてありがとう」。ロサンゼルスで育ち、高校時代も投げたことがある地元の球場が、トレード加入した今年７月末から本拠地となった。家族が観戦できる回数も増え「今とてもラッキーだ」と笑みがあふれた。

　カーショーら負傷者が続出し、当初は不安視されていた投手陣が期待をいい意味で裏切る快投を続ける。過去ＰＳで３０回以上の連続無失点を記録した６６年オリオールズ、７４年アスレチックスはどちらもワールドシリーズを制した。ＭＬＢ公式サイトのＳ・ラングス記者によると、ＰＳの３戦連続完封勝ちは１９０５年ジャイアンツ、６６年オ軍に次ぐ３度目で、ともに世界一となっている。データ上、今年のドジャースが世界一になる確率は１００％。大谷も「僕らは攻撃のことだけを考えていれば大丈夫という信頼がチーム全体である」と目を細めた。（中村　晃大）