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【府中牝馬S】メンバー唯一G1馬が鮮やか豪脚V 「11か月ぶり」「57キロ」の不安要素一蹴に宮田調教師「ただただ感動」

スポーツ報知 / 2024年10月15日 6時5分

長期ブランク明けのブレイディヴェーグ(左)が快勝

◆第72回府中牝馬S・G2(10月14日、東京競馬場・芝1800メートル、良)

 第72回府中牝馬S・G2が14日、東京競馬場で行われ、単勝2番人気で唯一のG1馬ブレイディヴェーグが勝利。脚部不安などによる11か月のブランクをものともせず、今年初戦を鮮やかな差し切りで飾った。クリストフ・ルメール騎手(45)=栗東・フリー=は秋華賞のチェルヴィニアに続く2日連続の重賞V。同馬はエリザベス女王杯(11月10日、京都)の優先出走権を獲得した。

 感動さえ覚える末脚だった。約11か月ぶりにターフに戻ってきたブレイディヴェーグが、一発回答で最大の武器を解き放った。最後の直線。後方10番手から上がり3ハロン最速タイ32秒8の切れ味で復活を告げた。前日にチェルヴィニアで秋華賞を勝ち、この日も4勝と無双状態のルメールは「馬の上も気持ち良かった。能力がチェルヴィニアと同じレベルにある」とパートナーへの賛辞を並べた。

 スタートで後手にまわって道中は後方10番手を進んだが、鞍上に焦りはなかった。リズム良く走らせることだけに集中。直線は迷わず外に導いた。マスクトディーヴァを勢いよくかわし、追ってきたシンティレーションに1馬身1/4差。最後の600メートルが11秒7―11秒4―11秒0の加速ラップを鮮やかに突き抜けた。

 人知を越えたカムバック劇だ。昨年11月のエリザベス女王杯でG1初制覇。4歳シーズンの飛躍を期して3月のドバイ・ターフを目指したが、右飛節の炎症などで回避を余儀なくされた。夏の復帰戦に予定していた新潟記念も筋肉痛で回避。それでも陣営は諦めず、地道に土台をつくって出走にこぎつけた。

 他馬より重い斤量57キロを背負い、前走から12キロ増えた馬体で快勝。宮田調教師は「まずは無事に…と思っているなかでこれだけの走り。本当にすごい」と感嘆の声を漏らし、「(ドバイを回避してから)馬にとっても苦しい8か月だったと思う。そのなかでこれだけの走りをみせてくれたあの子の頑張りに、ただただ感動しましたし、敬意しかない」と顔を紅潮させて喜びをかみ締めた。

 連覇への権利をとったが、今後に関してトレーナーは「おそらくはどこかのG1になると思う」と慎重な姿勢を見せる。国内G1、12月の香港など選択肢はあるが、あくまで馬の様子をみてから。6戦4勝、2着2回の素質馬が、最高の形で再スタートを切った。(松末 守司)

 ◆ブレイディヴェーグ 父ロードカナロア、母インナーアージ(父ディープインパクト)。美浦・宮田敬介厩舎所属の牝4歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算6戦4勝。総獲得賞金は2億2687万6000円。主な勝ち鞍は23年エリザベス女王杯・G1。馬主は(有)サンデーレーシング。

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