16歳・張本美和「正直半分諦めていた」中国の孫戦は「パッと考え変わった」“ひらめき”奏功 50年ぶり団体金メダルから帰国
スポーツ報知 / 2024年10月15日 17時21分
卓球のアジア選手権日本代表が15日、羽田空港着の航空機で開催地のカザフスタンから帰国した。女子団体で金、女子シングルスと同ダブルスで銀と3つのメダルを獲得した16歳の張本美和(木下グループ)は「3つのメダルを取れるとは思っていなかったのでうれしい。でも一番いい3枚ではなかったし、1種目(混合複)ではメダルを取れなかったことは悔しい部分もあります」と率直な気持ちを明かした。
女子団体では、中国を破っての金メダルは1974年横浜大会以来、50年ぶりの快挙。当時シングルス世界ランク7位の美和は、同4位の王芸迪、同1位の孫穎莎を破る2つの金星を挙げ、優勝に貢献。2―1で回ってきた孫との一戦は、ゲームカウント0―2から大逆転。「正直半分ぐらい諦めていた」。第3G途中のタイムアウトがカギになったといい「もう勝てないし、自分の好きなようにやろう。何で思いついたのか分からないけど…急に考えがきた。サーブもがらっと変えて、パッと考えが変わったのが(結果的に)勝因になった」。極限の戦いでの“ひらめき”が金星につながったという。
孫とは7度目の対戦で初勝利。「孫選手は今回万全な状態ではなかったかもしれない。今大会のボールや台が(他の大会と)違ったので、やりづらい部分もあったかもしれない。でもその中で1回勝てたことは自信になります。もちろん次やる時はもっと、もっと難しい戦いだと思うけど、今はすごくうれしい気持ちです」と、初めて“壁”を破った意義を口にした。
3種目で表彰台に上がった今大会では、女子シングルス、女子ダブルス、混合ダブルスの3種目で25年世界選手権個人戦の出場権をつかんだ。前回の南アフリカで行われた世界卓球個人戦はサポートメンバーで同行。25年大会で初めて個人戦での切符を得た。「頑張って結果を残したい気持ちが強い」とメダルに意欲。アジアのタイトルを自信に、16歳は成長の歩みを止めない。
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